「ガガさん。願いが叶う人と叶わない人の差ってなんなんですかね?」


僕はパソコンの電源をポチっとして、ガガに声をかけた。


「おはよーだがね!!」

 





偉大なる龍神は僕の質問には答えずに、大きな声で朝の挨拶をした。


「あ、失礼しました。朝の挨拶が先ですよね。おはようございます!!」


ガガはこういうところがとても細かい。

マナーやモラルを大切に思う龍神様なのである。

「さよう。どんな時でも挨拶は基本なのだよ。おはよーだがね!!!」


「いや、挨拶は1回でいいかと・・・」

僕は掌をひらひらさせて指摘する。

しかし今日は機嫌がよさそうだ。


「で、なんだね?願いが叶うヤツと叶わんヤツの違いだと? そんなの簡単ではないか」

「教えてください」


僕はボールペンを持つ。ガガから聞いたことは必ずメモを取るのである。


「やだがね」


まさかの拒否!!


「タカは我に挨拶をしなかったのだ!!そんな無礼なヤツに我の教えをたやすくくれてやるものか」


「す、すいません…。でも、あの、これから気をつけますので、どうかどうか教えてください。ガガ様!!」

 


僕はソファの上に正座して頭を下げた。


「ふむ。反省しているのなら、まあ良いだろう。教えてやるがね」


満足気にガガが語り出す。

ほ。

良かった。


「まずだね、願いが叶わんヤツは『~でなければいけない』と決めてるヤツが多い」


「わかるっ!!自分で制限をかけちゃうタイプってことでしょ?これだ、ってなったら、もうそれしか考えられない融通の利かない人ってことじゃない?」


思い当たる人でもいるのか、ワカがコーヒーをすすりながらガガに聞く。

「さよう。例えばAさんには『出世したい』という願いがあったとするがね。

だが、その願いの叶え方やストーリーは全て神様が決める。それに委ねることがコツなのだ」


ふむふむ。


「Aさんの最終目的は出世だったな。しかし、Aさんは出世するための自分の理想を型にはめて考えてしまった」


「ん?それってどーゆーこと?」


ワカが聞いた。



「Aさんは考えたのだ。ある日、電車で偶然上司に会うという設定をな。そして、そこで仲良くなり出世街道をひた走ると。なんとまあ、ドラマチックではないか。まったくテレビドラマの観すぎだがねと我は言いたいのだ」


ま、要はサクセスストーリーってことだよな。

誰もが憧れるんじゃないかとも思う。でも、実際はそうはいかないだろう。

 


「しかし、出世する方法は他にいくらでもあると思わんかね?たまたま入った焼き鳥屋で上司どころか社長に会うかもしれん。落とし物をして嘆いていたら、それを拾ってくれたのが他社のトップの人間かもしれん」


「なるほど。夢があるわ」と、妻。


「しかし、それはいつ起こるかわからん。今日かもしれんし、半年後かもしれん。つまりは一番よいタイミングでしか起きんのだ。

だが、失敗するヤツは自分の描いたストーリーだけに固執する。

Aさんの例だと『この電車に乗らなければチャンスが逃げてしまうかも。今日がその時かも』と、その電車で上司に会うストーリーしか考えられぬ。

まるで強迫観念のようにな」

 


「あらららら。それは疲れそうだわね」

ワカが両手を上げて「オーマイガ!」と呟く。


「しかもその手の人間はそのために無理をする傾向があるからな。事故やケガなど余計なトラブルを招くことも多いがね」


「そりゃとんだ災難ですね。本人だけならともかく、まわりにも影響がありそうだな」



僕は大きく息を吐いた。

神様のプランにまかせずに願いが遠のいた上、トラブルに遭うなんて悲しすぎる・・・。


「だからだね、なりたいビジョンを決めたら、あとの経過は神様に委ねたら良いのだよ

それがいつ起きるか楽しみにして、あとは自分のやるべきことをするだけだ。

そして、思ったように進まなくても『これも流れ』とドンと構えたまえ。我々もその方が導き甲斐があるというものさ」

 


偉大なる龍神は堂々と言った。


思えば僕も政治の世界に入れば発信力が出ると信じていた。

だから、政治家になろうとチャレンジしたが失敗した。

しかし、何が幸いしたのか、僕はその後物書きになった。

で、ありがたいことに今、発信力を得た。


僕はきっと、ずっと昔に

「自分が発信力を持つ存在になる」ということを決めたんだと思う。


紆余曲折のストーリーも方法も、すべて神様がお決めになったんだろうと思う。



だって僕は作文が何より苦手な数学小僧だったんだから。


そんなわけで、皆さん。

自分が決めた結果までのプロセスは、すべて神様に委ねましょう。

いろいろあるかもしれませんが、大丈夫です。


今日はどんなストーリーになるのかと、ワクワクしながら生きましょうよ。


龍神様はそんな前向きな心がお好みなんですから。









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