「おい、おまえら!!早く寝るがね!!」



リビングにガガの声が響き渡った。



「な、なんですか?」

 

「は?どうしたのよ、急に?」



僕とワカが同時に驚く。



行きたい町があるのだ!!なにやらびーなすがいるそうなのだ!!明日そこに行くがね!!」



偉大なる龍神は大体いつも唐突にアイデアをぶっ放してくる。



「ちょっと待ってくださいよ。明日はちょっと用事がありますし、なにより急すぎます」

 

抵抗する僕。こっちの事情も少しは考えてもらいたいものである。



「ふん。世は春休みではないか!!おまえらチンタラ仕事ばかりしてないで、明日我を遊びに連れて行きたまえ!!」



春休みって……。

 

果たして龍神様に春休みは必要なのだろうか?とは思うが、ちょっと考えてみれば悪くない。

 

ワカが乗り気で言う。



「ねえ、タカ。それ、けっこう良くない?急ぎでする仕事は終わったしさ、今しかチャンスないかもよ。

 

どうせすぐにまた忙しくなるんだから、思い切って遊びに行けるの今しかないかも」



「まあ、確かに……」



ちょうど僕たちは今、原稿の谷間にいる。もちろんその間でも、雑誌の連載やメルマガなどの原稿は日々書いてるけど、それでもまあすごく急ぐ原稿はない。

 

確かにチャンスかもしれない。



「ガガさん、目的地はあるんですか?飛行機や新幹線だと、今から取れるかどうかわかりませんが」

 

「タカや、おまえバカかね?自家用車があるではないか、自家用車が!!」



自家用車って……(^^;)偉大なる龍神様の昭和的な言い方に僕は思わず笑ってしまった。



「よし、じゃ行きますか!!目的地はどこなんでしょう?」



と、僕が聞いた瞬間、妻のスマートフォンがピロピロを鳴り響いた。

どうやら仲がいい友達かららしい。

「もしもし?え?明日遊びに行かないかって?ちょうどそんな話になったのよ!!行こう行こう、けってー♪」



……。



僕は一体どこに導かれるのだろうか……。



そして、ビーナスとは一体なんなのか……。



いずれにせよ、冒険は突然やってくるものだ。



さ、準備をして、早めに寝よう。







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