ガー。ゴー。

それは勢いよく僕たちの生活の埃を吸い込んでくれる。

嫌な顔ひとつせずに。


雨の昼下がり。僕は掃除機を稼働させ、掃除をしている。

リビングで仕事を始めようとした時に、ちょっと埃が気になったのだ。


一度気になると、そこもかしこも気になってくるのが僕の悪い癖。

みなさんもそういう経験、ないだろうか?


ドスンバタンDASH!僕はソファを避けて隅まで掃除機をかける。


「むにゃむにゃ・・・」

目をこすりながらワカが起きて来た。


「あ、おはよう。ゴメン、起こしちゃった?」

僕が声をかけるとガガがしゃべりだした。


「タカや、そういう気持ちは実にいいがね。それにこいつの場合はおはようじゃないがね、おそようなのだ!!」

「悪かったわね、寝坊助で」

ワカが文句を言っている。

ガガはワハハと笑うと、気分良さそうに言葉をつなげた。


「掃除をする。そういう気持ちは実に大切だがね」

冷蔵庫からアイスコーヒーを取り出しながら、ワカがガガの言葉を仲介する。


「教育は大事なのだ。正しいことを教えるのは大切なことだがね」


「きょ、教育・・・ですか?学校で教えるみたいな?」

なんと、ガガの口から教育なんて言葉が出るとは。

ちょっと驚きである。


「それは学業の話だろ?我の言っているのは清潔観念を植え付けるということさ」


「あー、だから掃除?」

ワカが声を上げた。


「清潔である、清くある。そういうことは親が教えてやるしかないのだよ。おまえらも神社に行くと御手水舎でみそぎをするだろ?」




「しますね。手や口をすすぐだけでなんか清くなった気持ちになります」

心理学でも手を洗う仕草だけで、心から迷いが消えるという結果も出ているほどだ。


「人間は手を洗ったり、掃除をすることで、キレイになった気持ちになるのだ。すると自然に『人生が清潔になっていく』のさ」


「へえ。んじゃ、日頃から不潔なところに慣れていると、不快な人生になるってこと?」

と、ワカ。


「その通りだ。不潔で不快な状態で平気というのは、すでに正常な五感が鈍っているということさ。つまり不快な人生を送っても平気ということだがね」


「そりゃ、嫌だ」

僕は思わず顔をしかめる。言うまでもないが、僕はとってもきれい好きだ(笑)。


「なるほどね。子供の頃から家の中がキレイであれば、それが当たり前になるわよね。自然と清潔観念が植え付けられる。だからそういう教育は親が家庭でするしかないのね」


「こうしなさい、と強制して教えるのではないんだよね。常に家を清潔に保つことで、自然と子供はそれを覚えるわけだ」


僕はそう言うと、18歳まで過ごした気仙沼の実家を思い出した。

毎日掃除をされてキレイだった部屋を思い出す。

あの大きな家を毎日掃除するなんて、大変だったと思う。

そうか、僕は自然と親に教育されていたんだと気付く。

かあちゃん、ありがとう。


するとガガが片方の口の端を上げて笑みを浮かべ、言った。

「だから周りで不潔なヤツがいたら気をつけた方がいいがね。そういうヤツは不快な人生を当たり前と思っているのだからな。それに我はバッチいのは嫌いなのだよ」


うーん、そりゃそうですよね。

僕もバッチいのは嫌いです(^_^;)


 


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