僕は本が好きだ。
本屋に行くとワクワクする。
東野圭吾さん、宮部みゆきさん、湊かなえさん、住野よるさん。
最近だと、浅葉なつさんの「神様の御用人」もお気に入りだ。
先日、ラジオでお世話になった井内由香さんの神様のお話も、
心屋仁之助さんの心の話も、
とても勉強になる。
なにより僕の知らない世界が広がっているのが楽しいのだ。
ウキウキしながら次に読む本を物色していると、
「タカや。おまえ、本当に本が好きだな」
ガガの声が降ってきた。
「あ、ガガさん。本を読むのって楽しいじゃないですか」
僕は棚の本を目で追いながら返す。
「そうやっていろいろな分野に幅広く目を通すのは良いことだがね。何事もバランスが大事だからな」
「バランス?」
ちょっと意味がわからない。いろんな本を読むとバランスがよくなるのか?
僕は首を傾げながら視線を上げた。
「たとえばだ。おまえは政治の勉強をしようと思って、政治の本をいっぱい読んだな」
「はい。読みまくりましたね~」
かつて、そういう本ばかりを読み漁ったのを思い出す。
「で、うまくいったかね?」
答えにくいことを聞いてくる……。
もちろん答えは「NOです」。苦笑いしながら僕は答えた。
その分野の知識は充分に得られたがその分視野が狭くなって、なかなか人との会話は弾まなくなった。
「さよう。なにかをしたいと思った時に必要なことを学ぶのはいいことだがね。しかし、それだけでは偏った見方しかできなくなる」
「たしかに・・・。僕は龍神や神様の話を書いてますが、いろんな本を読むことで『ただ、古事記の話をすればいい』わけではないことがわかりました」
「そうなのだ。神様の話を受け入れる側の人間の心も知る必要があるよな。今の人間がどんな悩みを抱えているか? なにを考えているのか? それがわかれば人間の幅もグンと広がるのだ」
バランスが大事か・・・
僕がぽつりと呟くと妻、ワカが言った。
「あ、わかる。それってたぶんこういうこと」
そして、おもむろに話を始める。
「あのね、こないだ母が骨粗しょう症で病院行ったら『豆乳』を勧められたんだって」
「豆乳? カルシウムないじゃん。牛乳の間違いじゃないの?」
骨粗しょう症ならカルシウムを補給することが大事だろう?
ならば牛乳を飲んだ方がいいはずだ、絶対。
「私もそう思ったわけ。で、聞いたら、外からカルシウムを入れるんじゃなく、豆乳で身体の栄養バランス自体を整えるんだって。そうすると身体がカルシウムを作れる環境が構築されるらしいのよ」
話を聞くと、豆乳に含まれる豆乳イソフラボンが、年齢とともに減る女性ホルモンの働きを補ってくれる効果もあるようだ。
なるほど。
「今必要な栄養を手っ取り早く摂取するのではなく、バランスよく栄養を取って、自分で栄養を作れるようになるのが大事ってことですね」と、僕。
「さよう。そしてこれは『運気』も一緒なのだ!」
僕たちはガガのこの言葉に耳を傾ける。
「スピリチュアルの本を読んで『この置物を置きさえすればいい』とか『前向きな言葉さえ使っていればいい』とか、そういうことではない」
「仕事も、勉強も、友達付き合いもすることはする。それぞれをきちんと大切にする人が一番、運気が上がるということですね」
「見えるものも見えないものも、両方必要なのだ。バランスよく、自分に取り入れる。それが運気を呼び込む一番の方法だがね」
「言われてみればたしかにいるよね。私は見えない世界に生きているから現世は生きにくいだのなんだのっていうヤツ。いま、この世に生を受けている以上は、現世でしっかり生きるのが第一だろ!って思うんだけど。それじゃただの逃げじゃん。そう思わない? ガガ」
「……おまえは相変わらず口が悪いがね……」
「そりゃ悪かったわね」
このふたりの会話は聞いていて面白い。
と、突然。
「ややっ!あの本はなにかね?」
「みーむんではないか!みーむん。」
「ムーミンですね……」僕は正しく言い直す。
「ニョロニョロがいるがね!!ヤツは我と似ているのだ!!」
そう言うとクルリと顔を僕の方へ向けてガガは叫んだ。
「早くニョロニョロの謎を解くがね。さあ、今すぐ!!」
日本の神様だけでなく、西洋の妖精のことも知りたがる龍神様。
これもバランスか?(笑)
どこまでも面白い龍神様である。
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