AM6:45...2つの携帯にほぼ同時にメールが届く。
1つの方には莉乃から、2つ目には佐山さんから...
彼女として「おはよ、悠」依頼者として「おはようございます」
別にふつーでいいのにね。(変なとこが律義な彼女)
この日から取材が始まった。
最初はいつもの河川敷で朝日の撮影、お昼を軽く済ませ
昼間に見える月、昼下がりのひこうき雲、夕方近くに
河川敷に戻って撮影、夜には星空って流れ。
毎日毎日、一緒に行動して星空で撮影終了したら
彼女は社へ戻って報告書を作成し、
ボクは家に帰って取材用の写真の処理作業。
お互いが自分の仕事をこなす。
彼女には彼女だけの、ボクにはボクだけの。
それぞれの仕事がある。お互いにクリアしておかなければ
ならないことがある。
今日出来ることは明日に持ち越さない。
誰もやらないことなら自分が進んでやる。
そうやって彼女は歩いてきた。
入社して3年だからとか関係ないと思う。
その時々の自分が何かを感じ、何かを思い、何かを決心した
からこその結果が今日という現在(いま)を作っている。
彼女と今回の仕事を通して感じた素直な想いがここにはあった。
分からないことはすぐに調べ、メモに取りまた一つ
自分という宝石箱に詰めていく。
知らないことが恥ずかしいことではなく
知らないままにしておくことが恥ずかしい。
社会人とは…なんて語るつもりはない。
だけど、彼女のように毎日を生きてる人は
この世の中に大勢いる。
普通にあることを当たり前だと思わない。
結構、難しいことなんだけどね。
彼女を見ていてホントそう思ったんだ。
それから数ケ月がたったころ、最終日を迎えた。
「佐山さん。この取材の締め切りっていつまでですか?」
何度も何度も訂正を繰り返してきたからね…なんか不安だった。
「あぁ…実は3日前でした…締め切り」
舌をペロッと出して髪の毛を触りながら言う。
「3日前…ってボクが提出を待ってもらった日じゃないですか」
実は3日前にホントは終了してる筈だったんだ。
「いやいや、いいんですよ。編集長には報告してありますし
先生の納得のいかないことなら問題ないことですし」
笑顔でそう言った彼女に申し訳なさがあった。
見上げると空には夕焼けが広がっていた。
彼女の顔はどこか清々しくやり遂げた安堵感の様なものを感じた。
後で知ったことだが、締め切りを守れなかった編集長が彼女に言ったこと。
「お前自身が納得できないものを提出されても困る。
これが自分なんだっていう証を持って帰ってこい」
きっと、彼女のがんばりに応えてあげたい一心だったんだろう。
「佐山さん、最後の撮影いいですか?」安堵感から一転彼女は、
「撮られます?」そう言って夕焼けを指さした。
「撮るのはボクではなく佐山です」デジカメを彼女に渡す。
「いやいやいや…これは先生の仕事です」
デジカメを返そうとした手にボクは手を重ねて言った。
「最後の撮影はって決めてたことだから。それに佐山さんの
仕事でもあるんですよ」
彼女は大きく肩で息を吐くとデジカメを空に向けて構えた。
「撮るだけですよ。画像編集に手を掛けないでいいですからね」
笑いながら空一面に広がる夕焼けを撮った時の『パシャッ』の音が
今でも忘れられない。
梅雨の終わりを告げる夕焼けが空で輝くころ、夕風がボクらを包んでくれた。
1つの方には莉乃から、2つ目には佐山さんから...
彼女として「おはよ、悠」依頼者として「おはようございます」
別にふつーでいいのにね。(変なとこが律義な彼女)
この日から取材が始まった。
最初はいつもの河川敷で朝日の撮影、お昼を軽く済ませ
昼間に見える月、昼下がりのひこうき雲、夕方近くに
河川敷に戻って撮影、夜には星空って流れ。
毎日毎日、一緒に行動して星空で撮影終了したら
彼女は社へ戻って報告書を作成し、
ボクは家に帰って取材用の写真の処理作業。
お互いが自分の仕事をこなす。
彼女には彼女だけの、ボクにはボクだけの。
それぞれの仕事がある。お互いにクリアしておかなければ
ならないことがある。
今日出来ることは明日に持ち越さない。
誰もやらないことなら自分が進んでやる。
そうやって彼女は歩いてきた。
入社して3年だからとか関係ないと思う。
その時々の自分が何かを感じ、何かを思い、何かを決心した
からこその結果が今日という現在(いま)を作っている。
彼女と今回の仕事を通して感じた素直な想いがここにはあった。
分からないことはすぐに調べ、メモに取りまた一つ
自分という宝石箱に詰めていく。
知らないことが恥ずかしいことではなく
知らないままにしておくことが恥ずかしい。
社会人とは…なんて語るつもりはない。
だけど、彼女のように毎日を生きてる人は
この世の中に大勢いる。
普通にあることを当たり前だと思わない。
結構、難しいことなんだけどね。
彼女を見ていてホントそう思ったんだ。
それから数ケ月がたったころ、最終日を迎えた。
「佐山さん。この取材の締め切りっていつまでですか?」
何度も何度も訂正を繰り返してきたからね…なんか不安だった。
「あぁ…実は3日前でした…締め切り」
舌をペロッと出して髪の毛を触りながら言う。
「3日前…ってボクが提出を待ってもらった日じゃないですか」
実は3日前にホントは終了してる筈だったんだ。
「いやいや、いいんですよ。編集長には報告してありますし
先生の納得のいかないことなら問題ないことですし」
笑顔でそう言った彼女に申し訳なさがあった。
見上げると空には夕焼けが広がっていた。
彼女の顔はどこか清々しくやり遂げた安堵感の様なものを感じた。
後で知ったことだが、締め切りを守れなかった編集長が彼女に言ったこと。
「お前自身が納得できないものを提出されても困る。
これが自分なんだっていう証を持って帰ってこい」
きっと、彼女のがんばりに応えてあげたい一心だったんだろう。
「佐山さん、最後の撮影いいですか?」安堵感から一転彼女は、
「撮られます?」そう言って夕焼けを指さした。
「撮るのはボクではなく佐山です」デジカメを彼女に渡す。
「いやいやいや…これは先生の仕事です」
デジカメを返そうとした手にボクは手を重ねて言った。
「最後の撮影はって決めてたことだから。それに佐山さんの
仕事でもあるんですよ」
彼女は大きく肩で息を吐くとデジカメを空に向けて構えた。
「撮るだけですよ。画像編集に手を掛けないでいいですからね」
笑いながら空一面に広がる夕焼けを撮った時の『パシャッ』の音が
今でも忘れられない。
梅雨の終わりを告げる夕焼けが空で輝くころ、夕風がボクらを包んでくれた。