読み終わった本のレビューでも。
 
書名:キャラクター文化入門
著者:暮沢剛巳
出版社:NTT出版
発売年月日:2010/11/25
 

感想

個人的評価:★★☆☆☆
 
学校の図書館で新着図書を眺めていたら気になるタイトルの本があったので借りてみた本。
近年のキャラクター文化や、キャラクターを中心としたマーケットなどについて書かれたもの。
たしかに、キャラクター文化についてまとめてあり、「入門」ではあると思う。
 
ただ、この分野の本は多く、いくつか本を読んでいた場合は「前に似たことを読んだことがあるなー」という気になることも多々あり。
そうした意味で、個人的にはちょっと微妙だった本。
 
目新しさが感じられなかったと言えばよいだろうか。
オタク文化とヤンキー文化の比較は珍しく感じたので、そこは目新しさと言えるだろうが、それ以外は、別の本で読んだことのあるような内容が多い。
 
ゲームやアニメといったサブカルチャー関連の本ではよく取り上げられる内容を知りたいなら、東浩紀の「動物化するポストモダン」や「ゲーム的リアリズムの誕生」(ともに講談社現代新書)。
最近の作品や流れについて扱ったものを読みたいのであれば、前島賢の「セカイ系とは何か」(ソフトバンク新書)。
アニメを国策として利用するといったものを読みたいのであれば、櫻井孝昌の「アニメ文化外交」(ちくま新書)。
一つ一つを取ってみると、こうした本のほうがいいかなと思える。
こうした本を読んでいたため、「この本を読んでこんなことがわかった」ということが少なかったことが残念。
 
ただ、たとえば「サブカルチャー分野に興味が出てきて初めて調べることになったのだけれど、どういう話題があるのだろうか?」といった人が読むと、また違った感想にはなるかもしれない。
その点については、あくまで「個人的評価」ということでご理解してほしい。
 
他に気になった点としては、固有名詞の誤字や表記ミスがあげられる。
「らき☆すた」でモデルになった神社が「鷺宮神社」(正確には「鷲宮神社」)とか、「Angel Beat!」のキャラクターについて、他は「ゆり」と表記しているのに一か所だけ「ユリ」になっていたり。
こうした誤字や表記ミス、あるいは本全体で詳しく説明されている部分とされていない部分の内容のため、「著者はもともとこの分野についてしっかり調べて書いているの?」と思ってしまう。
「誤字脱字があったらだめ」とは言わないが、著者があとがきで「他流試合」と書いていることもあり、「この分野(サブカル分野)が専門じゃないのかなぁ……」と感じてしまい、評価をさげる結果になってしまった。
分野の関係上、「アニメとかを好きな人がなんとなく本を読んでみたくて手に取った」という場合も想定できるので、こういう表記ミスが目につくことも多いと思う。
著者と校正をおこなった人のどっちの責任が大きいのかはわからないが……。
 
個人的には、「借りて読むぶんには構わないけれど、買うのはちょっと……」という本でした。