ふっと、子供時代に、聞いた父の言葉とやりとりが浮かんできます。

 

 

今、思い返すと、時代を超えて物事の本質にふれたものが多く、

忘れないうちに記録しておこうかなと・・・

 

今回、浮かんだ言葉が「多数決の全員一致は疑え」です。

 

私が小学校の4〜5年生のころだったかな、

小学校で多数決で物事を決定するという話をしたら

「全員一致の答えが正しいと信じることは危ういことじゃないか?」と言われた。

 

私が「みんなが賛成してるのだからいいんじゃないの?」と聞いたら、

父の返答はこういうものでした。

 

「全員一致ということは皆同じ意見ということなのか? 

もしそうなら、ひとりも反対意見が言えなかったのではないか? 

または、1つの考えに洗脳されているのではないか? 疑ってみなくては」

 

「100人いたら、1人でも反対者がいたら、多数決が機能していると考えた方がいい」

 

「えっ、なんでダメなの?」って聞いた私に、

子供扱いせずに自分の考えを伝える親でした。

 

戦後の民主主義の決定の1つの手段「みんなで決める」ために、

多数決という手法がとられるけど、

みんなが同じ方向を向く状況には、気をつけなくてはということを、

子供の私相手に話したんですね。

 

意見の相違、少数の意見があることを、

認め合って尊重しての多数決であることを忘れないことが

大切ってことですよね。

 

 

戦争を体験して、満洲で終戦を迎え、想像を絶する混乱の中、

引き揚げてきた父と母の言葉は、

人権の尊重、言論の自由、個人の権利と義務

という民主主義の原則に通じる内容のものがが多く、

大切なことを教えてもらったと思います。 

 

そして同時に今の世界状況を見ていて、複雑な心境になります。 

「人類は歴史に学ばない」のでしょうか。

 

ロシアのウクライナ侵攻、

中国政府の少数民族であるウイグル族への弾圧、

ミャンマーの軍事政権の独裁等々

 

平和な世界を維持するために何かできることがあるのか。。。

と考える日々です。

 

文字ばかりは、ちょっと寂しいので、

庭のお花の写真をアップして終わりますね。

木香薔薇です。