オールデイズ第九回「月影のナポリ(Tintarella Di Luna)」 
*******************************
「オールデイズ」シリーズ
海外もの、日本ものにこだわらず、
オレが若かったころの楽しい思い出とともに。

やたら理屈をコネないで、
単純に音楽を楽しんでもらえるよう心がける。
辛口評価ブログを標榜しながらオールデイズに対する偏愛があるので
オールデイズへの辛口は、あんまり無い。
*******************************

オールデイズの9回目はイタリア系のナンシーから無理やり
大好きなイタリアン・ポップへ。
「月影のナポリ(Tintarella Di Luna)」
今回は2バージョンのアップ。


ちなみにカンツォーネとイタリアン・ポップの違い、
シャンソンとフレンチ・ポップの違いはオレにはわからん。
区分けしたって意味ないんじゃないかね。
ようするにポップ(流行歌)なんだし。

あーしかし本当の意味でのシャンソンは、
オレは音楽だと思ってないんだ。
あれはまず「詩ありき」で、詩の韻律をもとに
それにリズムや鼻歌みてぇなメロディーをくっつけただけ。

音楽っつーものは歌詞が無くても成り立つが、
本当の意味でのシャンソンは、歌詞が無いと成立しないだろう。
それにフランス語で吟唱(あえて歌唱ではない)でないと意味ない。

もっとも、本当のシャンソンの曲名を挙げろ、
と言われたら「知らん」としか言えない。
オレはシャンソンというカテゴリの音楽モドキを聴かないんだ。

------------------------

さてさてミーナ(マッツィーニ)の歌う「月影のナポリ」だが
オリジナルの歌詞にナポリは出てくるのかいな?
無いと思うぞぉw

オレら世代には下の森山加代子の
チンタレー ラリルッナ
っていう意味不明の冒頭部分が頭にコビリついてる。

Tintarella di luna
というのは月光浴だと、どっかに書いてあったが
Tintarellaというのをネット翻訳しようとしたけど
イタリア語とは認識されなかった。
語尾などの変化があるのだろうか。


当時来日もしたミーナは、今聴いてもモノスゲェ歌い手だ。
サンレモでミルバに負けてから、
2度とサンレモに出場しなかったとか。

声のパワー、声域の広さ、突っ込みの鋭さ、ノリの良さ。
それと近年の映像を見てもわかる、すんげー強烈なメイクw
姿も良いんだよね。ミルバよりかなり大柄のようだ。

※サンレモってのはイタリアの都市名で、そこで開催される音楽祭。
熱海にあるサンレモ公園は、姉妹都市であるサンレモ市から名づけられた。
-------------------

ではウシ、じゃなくて曲(画像映像ともナチュラル・メイク?のころ)

画像クリックで聞いていただける(これは動画つきで別画面で出るよ)
m4vファイルなのでスマホでも閲覧可能です。

あまりにもオリジナル映像の画質が悪いので
大画面にするとアラが目立つ。
なので小さい映像に再編集した。
音は少し高いほうを持ち上げてある。

非常に残念なことに、間奏で踊る部分がカットされている。
間奏ありのも見たことあるんだけどなぁ・・・

◎2014/05/03追記
とか言ってたら間奏つき(踊りじゃなかった)のを見つけたので
そちらと差し替えた。
ピアノの人も見切れてないし、画質もグンと良いよ!

----------------------------
歌詞を挙げておこう。   S.Skylar・F.Migliacci・B.De Filippi

Abbronzate, tutte chiazze,
pellirosse un po' paonazze
son le ragazze che prendono il sol
ma ce n'e una
che prende la luna


Tintarella di luna
Tintarella color latte
Tutta notte sopra il tetto
Sopra il tetto come i gatti
e se c’e la luna piena
tu diventi candida
Tintarella di luna
Tintarella color latte
Che fa bianca la tua pelle
ti fa bella tra le belle
e se c’e la luna piena
tu diventi candida


Tin tin tin raggi di luna
Tin tin tin baciano te
Al mondo nessuna e candida come te
Tintarella di luna
Tintarella color latte
Tutta notte sopra il tetto
Sopra il tetto come i gatti
e se c’e la luna piena tu diventi candida


e se c’e la luna piena tu diventi candida
e se c’e la luna piena tu diventi candida
candida
candida



**************************************************


さてこの曲は60年当時、いろんな歌手がカヴァーを出してて
オレは森山加代子のが一番好きだね。
かの中尾ミエが先輩と奉るほどのキャリアの人だ。

ガキのころ森山加代子を聞いたとき、
はじめてロックンロールのような音のとりかた、
(ドドミミソソラソっていうベースラインとか)
歌い方に接して、この歌手はイヤだと思い込んだw

いやぁとんでもない誤解だった。
こんな強烈な個性を持った歌い手、あの頃にゃいなかったよ。
いや今だって探すのが大変だろうな。

高いほうは出なくなっちゃったけど
そこを気合で出そうとイキむ映像は
見ててすごく頼もしく、嬉しい。

で今回は映像なし。
なんとバックは伴奏バンドだった頃のブルーコメッツだってさ。
レコードについては1960年 訳詞:岩谷時子 編曲:皆岡 進

森山バージョンでは
Abbronzate, tutte chiazze,
で始まるヴァースの部分が存在しない。
------------------------------

ではウシ、じゃなくて曲。

画像クリックで聞いていただける(別画面で出るよ)
※音量にご注意!

このジャケットによると伴奏は渡辺晋とシックス・ジョーズ
になってるが(渡辺晋はナベプロの元社長)
アップした演奏は、このレコードのものじゃないらしい。

-------------------------

この曲の当時は、勝手にいろんな歌手が
他人のカヴァーをザ・ヒットパレードなどで歌ってたが
考えてみるとあの番組はナベプロ主導で作ってたんだろう。

だから後に演歌っぽくなった園マリなんかが
ビーマイベイビー(ロネッツ)だとか
映画「太陽は独りぼっち」のテーマに
歌詞をつけて歌ったりしてたってわけだな。

このへんの園マリの歌唱は悪くなかったと思うが
映画「女王蜂」のテーマに日本語の歌詞をつけたやつは
どうにもヤラシくてガキにゃ聴くにたえないものだった。
いやヘタだとかじゃなくて、エロくてさw


「月影のナポリ」には、
いろんな日本人歌手のバージョンが存在するし
違う歌詞のもあるので、もう1回とりあげることにする。


最後にこの曲、また聴きたいか
☆聴きたい