トボトボ歩く男子学生とすれ違う。
スマホも持ってないのに、
頭を下げ、肩を落とし、
トボトボ歩いてる。
どしたどした、と思いながらすれ違うと
自動的に私の中の松岡修造が発動する。
君は朝起きて制服を着、
学校に行き、
チャイムの通りに動いて、
授業を受けたりしたんだろ?
すごいことをしてるんだぞ!
自らの選択に自信を持つんだ!
と、両肩を力強くつかみ、
熱く励ましたくなったけど
それはかなりやばいのでしない。
でもまあ、やばいんでしょうね私は、
と妙に自らを納得しながら家路につく。
皆がすごく見えたりするけど、
うちはうちの成長曲線があることを
思い出す。
私は私で今日も出来ることをしよう。
これはこれで
今日もベストな日なのだから。