祖父は。
麻婆豆腐を お店でよく
注文していたらしい。
ある時祖父は。
病魔。悪化し、入院をした。
それまで
祖父と、親友ともいえる
近所のタクシードライバー。
飲んだり 語ったり。
祖父は。
小さなお店のカウンターで
注文する麻婆豆腐が気にいっていたそうだ。
同じ席で。
お店の人たちと語りながら。
祖父の手は
入院中 点滴や管により
内出血 痛々しい手をしていたが 柔らかく 暖かかった。
治療でつらいのに
笑顔になってくれた。
でも 最後のさよならだったのだろうか
その日 病院で永眠した。
父が 祖父のいた席で
麻婆豆腐を食べた。
こぼれ落ちる涙とともに。
祖父の遺品整理。
"送った年賀状""手紙"
が 詰まっていた。
祖父がいた 場所。
好きなもの 。
生きた証。
父の涙をみたのは初めてだった。
拝啓おじいちゃん。
ねえ おじいちゃん。
わたしおじいちゃんと呼べて
幸せでした。最後の笑顔忘れないよ
