昨日、大家さんのお母さん、、、Gさんが、南に帰っていった。
土曜日にGさんが月曜には南の自宅に帰ると知り、日本からのささやかな
お土産(和柄の薄いハンドバッグ)を持って別れの挨拶に行ってきた。
御年91歳。
庭のサクランボの木は、、、いくつかわからないけれど、この庭は、Gさんが
育て、愛でてきた賜物。
この家は、1927年築なので、もうすぐ100年なのだけど、その頃から
あるんだろうな、と思う。
Gさんは、この家に65年住んだという。
その後、家を息子に譲り(売り)、南の地方(スコ―ネ)に引っ越した。
今ある自宅は、ここのよりももっと広く、もっと果樹もあり、グリーンハウスには
いちじくやブドウも植わっているという。
それを見たり食べたりするのが楽しみだと。
この家の庭も、庭というか敷地も、昔は、何本ものサクランボやりんご、
プラムの木があって、(果樹園というほどではないだろうけど、他の家の
庭を見るとそれらしいのが想像できる)大家さんが子供の頃は、木から果実を
採って食べるだけでお腹がいっぱいになったと聞いた。
今残るのは、裏庭には、私がこうやって座って目の前に見えるサクランボの木と
リンゴの木。モックオレンジや野ばら(ハマナスのような実をつけるけど花は違
う)の木。昔は左隣の家の敷地もこの家の続きだったらしく、ずっと果樹が
植わっていたそうだ(隣のおじさんの話)。そのおじさんの家(うちの隣)にも
大きなサクランボの木があって、垣根が見えない夏には、パッと見るとうちの
庭にもう一本大きなサクランボの木があるように見える。
~おじさんの家の敷地・裏庭には、低木が多く、おじさんが植えて手入れをして
いるんだろうなと判る・・・石灯籠のようなものまである~。
うちの家の前のガレージ脇には大きなサクランボの木が残っているが、
前の庭にあったリンゴの木、数本はガレージ脇のフラットを建てるときに
切られてしまった。が、それでもプラム2本とリンゴの木も一本残っている。
そして、門の脇にはキングサリの大木、庭のところどころに背の高い松、
ライラックが家の敷地を囲む・・・。
台所から見えるところに、白樺の木も有ったけれど、大雪で松が一本折れた時、
念のため、倒れたら大ごとになるというので、切られてしまった。
この私の目の前(裏庭)のサクランボの木の下に、前に書いた(ブログに)
小さな水たまりのような池があり、初夏、黄色いアイリスが咲く。
入居した最初の夏は(何が植えられているか分からず放っておいた)一凛だけ
しか咲かず、残念だったが、昨年、春に水たまりの中を掃除してきれいにしたら
何本も黄色いアイリスが元気に咲いた・・・今年も見れるかな。
その池の傍に、名前の分からなかった黄色い花の咲く低木が2株ある。
私の生け花の先生に写真を送って尋ねたところ、エニシダの仲間だと判明。
見るからに古木の幹や枝は折れてしまった個所がいくつかあり(雪の重みと
年齢と)紐で枝をしばったりしているけど、今年はどうなるかな・・・。
Gさんが帰った・・・。
息子の運転で(大家さんは66歳、それでも一路、南へ)5~6時間かかると
思うけど、車で帰った。
怪我をしてこの(息子の住む)街にやってきたのだけど、この約一年半、
Gさんはこの庭の植物と再会しただろうか・・・。
車椅子の生活になってしまって、普段は自分のフラットの庭先(うちの前の
庭でもある)にしか出られなかったかもしれないが、介助者とともに散歩に
出たりして、ぐるっとこの家の裏庭も見ただろうか・・・。
サクランボの木・・・
花のつぼみが大きく膨らんでいる。
そろそろ・・・今日あたり、日中の気温が上がれば開花するかもしれない。
朝の外気温、0度、今は朝日が当たり、日向は10度近くまで上がっている。
あと少し、花が先か、南へ帰るのが後かだったら、開花を見れたのにね・・・。
でも、、、木が元気に残っている姿を見れただけでも良かったと思う・・・
そう思うことにしよう。
~ 了 ~
読んでくださってありがとうございます。
古木を見ていると、木も寿命があるのだと感じます。
悲しいけれど、、、、。
精いっぱい伸びて、咲いて、小さい植物も大きな木も、、、
そうやって生きているんだなと思います・・・。