11月にタイで開催されるフットサルワールドカップに挑む、フットサル日本代表候補メンバーが発表されました。
5月に開催されたアジア選手権では、6年ぶり2度目の優勝に輝いている日本代表チーム。
今回選出された候補メンバーは、アジア選手権を戦ったメンバー14名プラス、8月に日本への帰化申請が承認されたFリーグ最強ピヴォの森岡薫選手と、言わずと知れたサッカー界のレジェンド三浦知良選手です。
三浦知良選手は、現在J2を戦っている横浜FCで副キャプテンを担っていますが、今年1月に1試合限定でFリーグにも参戦しています。
今回、三浦知良選手が招集されたのは、1月の参戦で飛び抜けて素晴らしいパフォーマンスを示したからというわけではありません。
日本のフットサル界の歴史はまだ浅く、全国リーグとなる「日本フットサルリーグ・Fリーグ」が初めて開幕したのが2007年。日本代表は1988年から活動していますが、その活動が注目されることはありませんでした。
1月の参戦以降、フットサル界では三浦知良選手の日本代表入りがずっと話題になっていました。
しかし、サッカー選手であり、フットサル選手ではない三浦知良選手が代表入りすることには、賛否両論あります。
三浦知良選手が代表入りすることで、他のフットサル選手が1人代表入りできなくなる。
代表に入ったところで、戦力になるのか。
といった疑問の声もたくさんあります。
日本代表監督のミゲル・ロドリゴ氏は言います。
「フットサルのスキルではまだまだ努力が必要な面はあるが、ワールドカップまでの短期間に格段のレベルアップができるのが三浦知良だ。そして、彼には日本代表へ大きく影響を与える力がある。」
現に、こうして三浦知良選手が代表候補に名を連ねたことで、多くのマスコミにフットサルが取り上げられています。
これは一つの影響でしょう。また、ただの客寄せパンダに終わることもないでしょう。
三浦知良選手の経験がチームに与える影響は、計り知れないものがあるはずです。
他の代表候補選手たちからも、三浦知良選手に影響を受け、力を借り、勝ち進みたいといった声が挙がっています。
三浦知良選手が所属する横浜FCは、プレーオフ進出争いをしている真っ最中です。そんな最中にチームを離脱しフットサルに取り組むことは、一般的には困難なことです。
しかし、横浜FCと三浦知良選手は、フットサル界が盛り上がることは今後のフットボール界全体として必要なことだとして、代表候補入りを決断したそうです。
ただワールドカップに出たいから。といった単純な理由ではなく、様々な人の様々な想いを背負って、三浦知良選手は代表候補入りを受け入れたのでしょう。
日本のフットサル界にとって今必要なのは、世間から注目されること。そして注目される中で結果を出すこと。
サッカーのなでしこジャパン然り、男子ロンドンオリンピック代表然り。注目される中で結果を出すことで、その後の発展へつなげています。
フットサルもその波を作り、波に乗っていって欲しいところです。
昨年のレジャー白書では、1年に1回以上フットサルをしたことがある人が370万人いるという報告がありますが、毎週末に開催されているFリーグの観客動員は1試合平均1,000人程度です。1節に5試合開催されますが、延べ5,000人しか「観るフットサル」を楽しんでいないのが現状です。
また、このFリーグは、全国リーグというだけであり、Jリーグのようなプロリーグではありません。ほとんどの選手が日中は何か別の仕事をしながらFリーグを戦っている状況です。
もっと世間から注目され、フットサルだけで生活できるような環境にしていくことが、日本のフットサル界の目下の目標でもあります。
ワールドカップ、そして、三浦知良選手の代表候補入り。またとないチャンスをモノにできるか。日本のフットサル界は岐路に立っているといえるでしょう。
フットサルを愛する者として、しっかりと見届けたいと思います。