①では平成27年度の当初予算における歳入(収入)歳出(支出)を家計のお財布に例えてご紹介しましたが、今回は、過去のその入の部分についてです。

収入については、国からの地方交付税や道支出金という親からのお小遣いに依存していることをご説明しました。この依存しているお小遣い(交付税)ですが、国の歳出抑制策によって交付税の一部を地方の借金とする「臨時財政対策債」が導入された経緯がありますが、実質的なお小遣い(交付税)は、平成15年度まで増えていました。

しかし、平成16年度から18年度にかけ、小泉内閣による三位一体改革によって、お小遣い(交付税)が合計で56億円も減らされました。このため、市は、平成16年度から10億円を超える赤字財政に転落しました。

財政調整基金(一般家計で言う普通預金)を収入不足にあて、小樽市として行っている事業の水道・下水道・産業廃棄物のお財布や、市民の皆様から頂いた寄付を積み立てた基金からも借りたりして、やりくりをし、夕張がなった財政再建団体転落を回避する取組みが行われました。

さらに、長年の国保料増額をしなかったことなどによって赤字となった国保会計に約30億円、医師不足や不健全経営による赤字の病院会計に約44億円もの金額を、年度をまたいで貸しては返しての会計操作を行っていましたが、それがNGだと指摘されその見直しでさらに苦しくなりました。

現在は他の事業のお財布から借りずに財政運営を行いながら、その返済も少しずつ行われ、以前よりは財政の健全化が図られてはいます。また、若干の貯金も出来てはいますが、除雪費が増えればその貯金を取り崩すという自転車操業を強いられている状況です。

なお、一般財源収入と市税収入の推移は画像をご覧下さい。

次回は、過去の支出についてお伝えしたいと思います。