<韓国半導体に暗雲 サムスン元部長が起訴>
~約68兆円の投資で他国に差を付けられるか?~

 

 

 

韓国半導体企業のドンであるサムスン電子に暗雲が立ち込めている。

 

 

1月3日、韓国・ソウル中央地検情報技術犯罪捜査部は、「産業技術の流出および保護」に関する法律で、サムスン電子のDRAM事業部門元部長らを起訴した。

 

この元部長は、2017年設立で2023年11月には中国メーカー初の独自開発DRAMを市場投入したことで有名なCXMTに創業時に転職した。

 

DRAMに関する8件もの核心プロセス技術に関する資料を持ち出し、数百億ウォン換算の金品を受け取っていた疑いだ。

 

そのCXMTは10nm台の第2世代プロセス採用の次世代DRAMも立ち上げているようで、この技術にサムスンから流出した技術が利用されている可能性があるようだ。

 

 

そんな暗雲立ち込めるような出来事と相反するかのように、韓国政府が大規模な半導体投資計画を発表した。

 

 

1月15日、韓国政府はSKハイニックスが122兆ウォン、サムスン電子が500兆ウォンの計622兆ウォン(約68兆円)を投じて半導体工業団地の計画を発表した。

 

2047年までの投資計画で、新たに13の半導体工場と3つの研究施設を建設する。

 

この工業団地では、世界最大規模の製造拠点を目指すようで、月産770万枚のウエハー生産能力を構築していくようだ。

 

 

2024年は半導体市況の好転にしたがって、大型の業績回復が見込まれるサムスン電子。今後の活躍に注目していきたい。