<パワー半導体で先陣切る 独インフィニオン>
~シェアNo1の実力 台・韓大手企業と連携へ~
今回はドイツの大手企業・インフィニオン テクノロジーズについてお伝えしていきたい。
独・インフィニオン テクノロジーズは2023年会計年度の通期売上高は約2.5兆円を挙げており、そのうちの約45%を占有するのが車載半導体を取り扱う事業部が占めている。
2021年時点では、HV車やEV車のインバーター(直接電流→交換電流へ変換する装置)の2台に1台が同社のパワー半導体を搭載しているとまで言われている。
インフィニオンは、パワー半導体の世界シェアでNo1の座を獲得しているのだ。
そんなインフィニオンも、日本の三菱電機やローム、東芝らに負けないパワー半導体への投資を進めている。
2023年5月9日、独・インフィニオンと台湾の鴻海(ホンハイ)はEV向けシステムの共同開発について、基本合意を締結した。
特に、炭化ケイ素(SiC)のパワー半導体分野において、それを用いた研究や開発で協力していく。
2023年10月18日、独・インフィニオンが韓国・現代自動車(ヒョンデ)と炭化ケイ素(SiC)およびシリコン(Si)パワー半導体の供給について、複数年契約を締結した。
2030年まで、現代自動車へSiCとSiのパワー半導体に関する製造能力を構築し、現代自動車がその増強と確保を資金面で支援していく。
そのほかにも、自国のドレスデンへの投資増強やマレーシア工場への増強など、推進が大きく成されている。
今後もパワー半導体分野を引っ張るリーダーとして、注目していきたい。