<三井化学、半導体事業で存在感示す>

~研究所機能の強化と微細化への対応~

 

 

 

大手化学企業が半導体材料分野へ力を入れてきている。

 

 

 

12月11日、三井化学は名古屋市内にある工場内の半導体関連研究所を新たに刷新することを発表した。

 

工事の完了は2024年5月を予定しており、半導体材料分野の研究を強化するために約30億円を投資し、改革していく。

この名古屋工場では、半導体製造工程で必要な「イクロステープ」(特殊な樹脂テープ)を生産しており、その生産施設を拡張する。

 

 

 

12月15日のニュースイッチ(by日刊工業新聞)において、三井化学が2025年〜2030年に次世代EUVペリクルを実用化していく方針が報じられた。

 

ペリクルとは、半導体や液晶パネルの露光工程において、フォトマスク表面に装着する薄い保護膜のことである。

 

三井化学は、2023年7月に旭化成からペリクル事業を取得して、新会社三井化学EMSを設立した。

この将来実用化される予定のEUVペリクル開発は、オランダ・ASMLとベルギー・imecが連携する予定だそうだ。

 

最先端もののEUV露光装置へ対応したカーボンナノチューブ膜ペリクル開発を目指していく。

 

 

このように、半導体材料分野の技術で三井化学が投資を増強させており、力を入れてきている様子が窺えるだろう。

 

今後の動向に注目していきたい。