<キヤノンに続け ニコン25年ぶりの新製品>

~逆張りの中国普及? ローテク装置で反撃~

 

 

 

”ニコン”という日本企業は皆さんご存知だろうか?

特に若い世代の方々は知らない人が多いことだろう思うが、キヤノンと並ぶ日本の大手カメラメーカーの一社だ。

 

だが、カメラ以外にも半導体製造装置を取り扱っている企業でもある。

そんなニコンに焦点をあてて今回はお伝えしていきたい。

 

 

 

 

2023年8月31日のプレスリリースにおいて、ニコンはパワー半導体や通信用半導体などに対応し、縮小投影倍率5倍のi線ステッパー「NSR-2205iL1」を発売することを発表した。

 

なお、i線露光装置の発売は25年ぶりとなる。

最近よく利用されているSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)と言ったパワー半導体素材にも適応している。

 

2024年夏頃での発売を予定しているようだ。

 

 

 

 

続いては、2023年5月8日のプレスリリースだ。

ニコンは、半導体製造で扱う新型の「フッ化アルゴンArF)」を光源に利用した露光装置を約10年ぶりに刷新し、2024年2月に発売することを発表した。

 

旧機種と比較して、1hあたりのウエハー枚数は約1.3倍へと増加できる。

この新機種により形成できる回路線幅は28nm以上を想定している。

 

ニコンの強みとする光源に改良を加え、ASMLや同じく同類企業のキヤノンの背中を目指す。

 

さらに、米国による”対中輸出規制”のラインへぎりぎり触れない部分の技術を利用した製造装置で、中国市場を狙っている話もあることから、これからの細やかな動きに注目していきたい。