<ベルギーのimec、24年に北海道拠点設立へ>
〜ASMLを支えるimec ラピダスと協力?〜
2nm相当の先端半導体開発を目指すラピダス。
一方では、無謀な挑戦とも言われているが、そんなラピダスを支える重要パートナーが今回紹介するimecだ。
11月10日、共同通信がベルギーの有名な研究機関、imec(アイメック)のルク・ファンデンホーブCEOへインタビューを行った。
その際、ファンデスホーブ氏は2024年のどこかで計画を具体化し、同年には北海道拠点の設立を計画していることを明らかにした。
さらに、日本政府もしくは北海道からの支援によって、imecのスピード感ある選択と経営が決まるだろうことも示唆した。
imecとは、ベルギーに所在する非営利な研究団体だ。
imecは世界90カ国以上の研究所・大学・企業などからの出向者が存在しており、EUV(極端紫外線)露光装置関連の技術に強みを持つ。
2018年には、オランダ・ASMLと共同でEUV研究所を設立している。
EUV露光装置で、現在シェア独占中のASMLは約30年ほどimecと共同研究を行なってきた。
その要因は、”地理的な近さ”にある。
ベルギーの斜め上にオランダは隣接しており、この近さがASMLの露光装置技術力を産み出したと言っても過言ではない。
2023年4月段階で、ラピダスがimecのコアパートナープログラムへ参加することを発表している。
これにより、imecに設置された半導体製造装置を利用しての研究開発が可能となっている。
さらに、imecのCEOに対するインタビューの前日にあたる11月9日には、日本の理化学研究所(理研)とimecが連携・協力を行う覚書を結んでいる。
この協力・連携については、科学技術情報の交換が目的だそうだ。
本格的に、ラピダスの工場建設や水問題、周辺地域のまちづくりなどが動き出したこの頃。
imecの更なる攻勢はあるのだろうか?要注目していきたい。