<欧州No.1の動き ドイツ半導体産業> 

〜TSMCの初進出とドイツ政府の大支出〜

 

 

 

 

 

ウクライナ戦争で武器供与などに関する出来事が過熱している欧州地域であるが、現在半導体面で特に激アツなのは経済大国ドイツだ。

 

 

現政権のショルツ政権は国内半導体産業強化へ200億ユーロ約3兆1300億円)を拠出する計画を表明した。

この資金に関しては、気候変動基金から拠出され、2027年までにドイツ国内外の企業へ分配する方針だ。

 

例えば…

インテルはドイツへ新工場を建設し、上記の補助金から約100億ユーロの支援を受け取ることで合意している。

さらに、※合弁会社ESMCヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー)は政府から50億ユーロの支援を受け取るそうだ。

 

 

※合弁会社ESMC(ヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー)について…

 

TSMC(70%)/ボッシュ(10%)/インフィニオン・テクノロジーズ(10%)/NXPセミコンダクターズ(10%)が共同出資(()内の%は出資比率)

→これにより、TSMCは欧州初の工場建設となる。

・この合弁会社の投資総額は100億ユーロ(約1兆5700億円)超の見込み

 

 

そしてESMCの工場建設については、ドイツの経済・気候保護相は工場建設を前倒しで開始できる承認まで付与する方針も発表しており、いかにドイツ側が待ち望んだ出来事であるかがうかがえるだろう。

 

 

 

今後もドイツ半導体産業の行方に注目していきたい。

 

 

<参考文献>

・TSMC、ドイツ東部に欧州初の半導体工場建設を決定

 

・ドイツ、半導体生産支援へ200億ユーロ用意-数週間内に発表の見通し