<米半導体企業の行く末>
〜米国を支える主要半導体企業を紹介〜
(1)インテル
IC(集積回路)の発明者で、1987年に政府から年間1億ドルが補助されるSEMATECH(半導体共同開発機構)初代トップにもなるロバート・ノイスが創業した企業である。
1979年5月に発表した8088と呼ばれる8ビットMPU(マイクロプロセッサ)がIBMのPCに採用されたことがきっかけとなり、PCには欠かせない部品となった。
その後、1992年に世界トップの半導体メーカーの地位を獲得することとなった。
(2)テキサスインスツルメンツ(TI)
1930年に石油探査会社として設立されたのがTIの前身となる。
1954年、シリコン型トランジスタの開発を発表し、テレビへの応用に活路を見出した。
1958年には、社員であるジャック・キルビーがIC(集積回路)を発明。
スマホなどに使用されるアナログ半導体で世界シェアトップの約20%を誇る。
半導体企業売上高ランキング(2022年)では、NVIDIAに次ぐ世界第9位に位置する。
(3)NVIDIA(エヌビディア)
GPU(画像処理プロセッサ)と呼ばれる高性能半導体に強みを持つ企業。
(その強みがゆえに日中貿易摩擦の影響を受けやすい)
有名なのは、任天堂と共同開発したNintendo Switchの画像処理装置やソニーと共同開発したPlayStationの画像処理装置である。
現在、AI(特にその中でも自動運転)向けの半導体製品が主力である。
売上高(2022年)はTIを超える世界第8位となっている。
(4)AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)
2008年に分社化した半導体製造部門のGF(グローバルファウンドリーズ)はTSMC、サムスンに次ぐ世界第3位の半導体製造企業である。
CPUとGPUを1つに組み合わせたような機能を持つAPU(Accelerated Processing Unit)に強みを持つ。
2021年1月〜3月のCPU市場シェアで、Intelを超える50.7%を記録した。
なお、売上高はTi、NVIDIAを超える世界第7位である。