胸いっぱい
10月さいごの土曜日はイベント満載。
ひとつめ。
数ヶ月前から心の準備だけはしてきて、せっかくだから春とは違うものを出すことにしたご近所イベント「東橋商店街」への出店。
食べ物はニーズがあるので、そんなにたくさん一気に作れないカフェの厨房をフル稼働させて、丼もの含む4種類のフードを出すことにした。当日朝にしか作れないので、前日までに仕込みや包材準備を万全に…。
ふたつめ。
ご近所の子ども向けハロウィンイベントへの参加。添加物や香料たっぷりの駄菓子を配るのはなんか違うので、小麦粉・卵・バター・砂糖を使わないクッキーに有機チョコ&ココアで顔を描いた。前日深夜に完成。パッケージも1からデザインして、当日朝に印刷からのパッケージ。
みっつめ。
土日限定で店内飲食用ハロウィンスペシャルプレートを提供。分担してお皿にのせるオリジナルスイーツを用意した。私はオバケメレンゲ、蜘蛛の巣チョコ、抹茶アイス(ミルクから手作り)、紙のコウモリを準備。お店をまわしながらの準備には限界があり、シフト外や定休日にもちょこちょこ作業してきた。レジの設定や各テーブルへおくメニューやPOPの準備が追いつかず当日朝に持ち越し。
よっつめ。
通常どおりのお店の運営。ルーティンではあるがそれなりに時間がかかる。今日のおすすめを決めてバインダーにはさむメニューを仕上げ、予約者用アイテム・ミニしおりをつくる。各テーブルに置くメニューやカトラリー、紙ナプキンなどの最終チェック。これも当日オープン前にやること。
試作中のプレート。本番はもっとアイテムが載ってかわいくなっていた。
前述のイベント系3つの準備が、金曜日の夜に完了できず、パッケージデザイン、レジ設定、POPづくり、ブース設営などを、当日の朝にイソイソやることになった。オープン直前はイベントで販売するフードのラッピング作業もある。
とにかく朝の数時間でやることが山のようにあって、すでにパンクしている頭はもう放置。ミニマムな動きで最大限の手際を実現させるべく、心を無にして目の前のタスクを仕上げていく。…あぁこの世はゲームだ。タスクがもし仕上げられなくても、「ちょっと残念」という気持ちになるだけの安全でゆるいゲーム。
バタバタしてたら、前日仕込むのを忘れていた食材が判明し、出店用フードが4種から3種に減る。…残念だが、作るものが減るので少しホッとする。
いろいろやってたら、ドリンクのことをしっかりと詰められてなかった。…残念だが出店実績のある2種の冷たい飲み物に絞ることにする。
あれもこれもあって、テーブルや看板の設営に手が回らない。…残念だが夫に助っ人を頼む。案の定私のダンドリや指示の悪さを指摘しながら渋々手伝ってくれる。
いろんなものをとりこぼしながら、なんとか設営完了させ、アコースティックライブの歌声響く気持ちのいい秋晴れ、お昼すぎにはフード完売。いろんな人が買いに来てくれた。
橋ではお菓子をもらいにきた子どもたちもたくさん案内した。お店では、かわいい「trick or treat」をたくさんきけた。少し多めに焼いた「こどもよう」クッキーは数が足りなかった。ちと残念。13才未満がイートイン出来ないお店だけど、今日きてくれた子たちは、あと10年もすればみんな立派なお客様なのだ。
橋と店を行ったり来たりしながら、15時前には出店の片付け。瞬殺だったフードに対して、全然売れなかったドリンクを出店料を回収にきたSさんにごちそうしつつ自分でも買って、ひとときのカフェタイム。川を抜ける風のさわやかさ、輝く水面、最高な秋晴れじゃないか。いやーいい天気だった。ステキな音楽が響いてめちゃ気持ちいい日だったねー。…あれ?もしかしたら、この瞬間の喜びのためにやってたのかもね。と笑い合う。
準備で胸いっぱい、からの、取りこぼし残念リレー、そして、一連の活動の答え合わせ。…イベントの楽しさって、ここなんだなきっと。これを「大変」「忙しい」で片付けてしまうのはとてももったいないなと思う。これを楽しめないとねー。むふふ。