僕は玄関のドアを前にして悩んでいた。

このドアだいぶ痛んできたな、そろそろ換えるか。

僕は玄関のドアをそっと開けた。


「お帰りなさーい」

妻が奥から文字通り転がるように出て来た。

今日もかなり膨らんでいる。

僕は身構えた。

今日こそ受け止めてやる。


「止まらなーい」

勢いがつきすぎて止まらなくなった妻に僕は弾き飛ばされた。

玄関ドアにぶつかって、ドアごと吹っ飛んだ。

ひっくり返った僕を見て妻はうろたえた。


「ごめんなさい、大丈夫?」

「大丈夫だよ」

僕はふらふらと立ち上がった。

毎日の事で身体が慣れてきてるのだ。

「出来ればもちっと優しく出迎えて欲しいな」

「分かった、明日からそうする」


明日からそうするか・・・何回聞いただろう。

僕はため息をついて玄関ドアを直した。

すでに職人技だ。

家の中に入ると妻が台所の入り口でつかえていた。

僕はじたばたしている妻の背中を押してやった。


「サンキュー」

あの身体でよく料理を作れるな。

僕は感心しながら浴室に向かった。

浴槽にはお湯が三分の一しかなかった。

「お風呂に入ったら、お湯足しておいてくれよ」

「分かった、明日からそうする」


明日からそうするか・・・何回聞いただろう。

僕はため息をついてお湯の蛇口をひねった。


お風呂から上がると食卓の上に料理が並んでいた。

「ビール呑む?」

「もちろん」

妻は冷蔵庫を開けようとしてもがいた。

自分の身体が邪魔で扉を開けられないのだ。

「いいよ、自分で出すから」

僕は席を立ちビールを取り出した。

冷蔵庫が開けられないのによく料理できたな。

僕は妻を見つめた。


妻は僕の視線に気がつき頬を赤らめた。

何か勘違いしてるな・・・

妻は器用に椅子に座っている。

「じゃあ、食べようか」

「いただきまーす」

僕はビールを開けグビグビと飲んだ。

ふと妻の方を見ると料理を食べようとして、もがいていた。


箸が口に届かないのだ。

僕はため息をつき、妻の横に行き食べさせた。

「ごめんね」

「いいよ、もう慣れた」

僕は妻をまじまじと見つめた。

この体重が200kありそうな妻が朝は45kだったと誰が信じられよう。

何でこんな特異体質の人と結婚したんだろう。


僕の視線に気がついた妻がモジモジしはじめた。

「ん?どうした?」

「あなたがその気ならいいのよ?」

何か勘違いしてる。

妻は器用に立ち上がり服を脱ぎ始めた。

口に箸が届かず、ご飯も食べられないのに器用なやつ。

妻が下着姿になった。

僕は妻の元の姿の下着姿に脳内変換しているせいか興奮してきた。


「あっ」


興奮しすぎて僕の全身が一気に膨らんだ。



終わり