ターン/北村薫


さて、何から話そう。


設定は、まあ、昔からあるにはある。
月日を経過しない、1日の無限ループ。
異なる時間軸の存在を重ね合わせる発想とその解釈は面白かった。
少し込み入りそうだが、読み易く表現する著者の力が垣間見られた。

そして、男性著者が描くみずみずしい主人公女性の心情の変化や人格、思考は見事であった。
よくヒロインには、書き手の好みが反映されると聞くが、そこには言及しない。
まさに、みずみずしい。
あまり、愛だのを主題にしたモノは読まないが、主題という程の大袈裟な表現が適切か否かには触れないが、会話の端々にみられる愛・感情(感受性)の奥ゆかしさや妙には舌を巻く。
会話が、しっくり読める・みてとれる、と言った感じか。


オチは何だか走り過ぎてる。
あの速度が良いのか、設定上仕方無いにしても、私は物足りなさを感じた。
もう少し、主人公の動きが欲しかった。
そう思うのも、その主人公の魅力故にか。





『時は、金なり』
しかし、その時の価値は常に変動します

よく覚えておきなさい

それは、あなたが決めるのです
そして、あなただけのものです