鳥取県大山町で30日、作業車両が川に転落し1人が死亡したほか1人が大けがをした事故で、1日は転落した車両の引き上げが行われ、その損傷の大きさに奇跡的とも言える生存者の存在が改めてクローズアップされました。

事故現場はゆるやかなカーブで、車はそのまま直進し、ガードパイプを突き破って、そのまま10メートル以上下にある川に転落しました。

事故現場は、大山町赤松の県道にかかる「新大山橋」です。30日の事故の通報段階では、転落した車はクレーン車とされていましたが、その後の調べで建設現場などでコンクリートを流し出すブームのついたコンクリート作業車だった事がわかりました。
転落現場は橋から10数メートルの川のため、引き上げ作業では事故車両のブームを切断して、車体と別々につり上げるなど慎重な作業が行われました。

引き揚げられた車は、前方部分の損傷がひどく、ドアはひどく折れ曲がり、窓ガラスは跡形もありません。前方に強い衝撃がかかったことが伺えます。

この事故では1人が死亡、1人が大けがをしましたが、引き上げられた車両の運転席部分は形を留めない程大破していて、大けがをしながらも1人が生きて救助された事がいかに奇跡的だったことを改めて示していました。
生存者は境港市在住の男性とわかりましたが、足の骨を折るなどして入院治療中のため、警察の調べが十分行えない状況だということで、死亡した人の名前など詳しいことはまだ発表されていません。
事故現場の道路は、米子市街地と大山を結ぶ幹線道路で、事故車両は大山から麓に下る途中に転落していますが、橋の手前の緩やかなカーブを曲がり切れなかったものとみられていて、警察が詳しい調べを続けています。