2017年、春日市の歯科医院で当時2歳の女の子が治療後に死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われている歯科医師の男の初公判が福岡地方裁判所で開かれ、男は起訴内容を否認しました。起訴状によりますと、歯科医師の高田貴被告(56)は、2017年、院長を務めていた春日市の歯科医院で、山口叶愛ちゃん(当時2歳)に、麻酔を使って虫歯の治療をしました。治療後、叶愛ちゃんの容体が急変したにもかかわらず、適切な処置を行わず死亡させたとして業務上過失致死の罪に問われています。叶愛ちゃんの死因は、治療で使った麻酔薬による中毒死とされています。27日、福岡地裁で開かれた初公判で、高田被告は「刑事責任はない」と起訴内容を否認しました。弁護側も「結果を予見することや回避できる可能性はなかった」などと無罪を主張しました。一方、検察側は「両親が度々、叶愛ちゃんの異変を訴えたが、『疲れて寝ているだけ』と十分な問診などを行わなかった」と指摘しました。