百里の道を | キャンプ協会なにしてる

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東京都キャンプ協会の理事の一人が勝手に書いているブログです。キャンプのためになる可能性があります。

夏の終わりまであと3日。
まだしっかりキャンプやっている団体もあるかと思います。

この最後の3日間は、ことのほか緊張します。
今日まで無事だったなら、何かあるとしたら明日以降です。
丁寧に夏を終えるために、いっそうにこころを澄ましてキャンプに向かいます。

この局面でもっともいけないのは
「あー、あと○日だけだー!」と言う感覚です。
つい抱いてしまうと思います、その感覚。
必死で追い出してください。

私はかれこれもう30年、その考えを追い出し続けています。
その実績として、過去30年間、急遽病院に搬送するような事故は1件も起こしていません。
リスクマネジメント語りながら、何かしら事故がある。
ハインリッヒとか引っ張り出すまでもなく、事故の予感を感じれば何もしないわけないので何か対策し、結果事故を防ぐ。
風で雨を予感するのと同じことなので、そう難しいことではない。
やるかやらないか、だけのこと。
やってください。

長いキャンプ生活。終わりが見えてきたときには、「まだ○日ある。」と襟を正さねばなりません。

夏の終わりのほうになると、スタッフも技術や導線が日常化し、スペックは上がっているはずです。
そうでないなら、やってることがおかしいだけです。根本から見直すには、あと3日では無理ですから、必死で事故を防ぐしかないです。死力を尽くしてしまったらしんじゃうので、単にクールにやることやるだけです。


今日一日無事だった。何か起こるなら明日からだ。

そう思えるかどうかで、事故を起こさない確立がグンとあがります。
リスクマネジメント講座かなんかで切迫感無い中で学んだ気になるよりずっと役に立つアドバイスです。


百里の道を行く者は、九十九里をもって半ばとせよ。

という教えを守るだけのことです。


今がそのときです。
半分まで来たのですから、後半分あると思って襟を正すのは今です。

襟を正した表しとして、キャンプをさらにたのしくします。
たのしい中に居ることで、みんなが前向きになれれば事故は起きにくいのです。
リスクマネジメント講座で教わりますか?思い切りキャンプを楽しくすることが事故防止になると。

スタッフが目を開き、耳を立て、行動する。
より、そうしたくなる。
今しあわせだなーって、スタッフもこどもたちも感じて居ることを感じる。
そんなの当たり前です。
そうやってみんなの向く方向を明るくしてあげれば、事故は起きにくい。

無駄に安全チェックしている暇があったら、こどもたちをひとりひとり引揚げ、スタッフたちにたのしめと声をかける。
それができる規模が、安全なキャンプの当たり前の条件です。
安全チェックの最大項目は、□みんながたのしく前向きに行動しているか。です。

たのしさの質と言うものがあります。
その質が低ければ、いくらたのしくても事故は起きます。
今ここにいられることを誇り、困難な取り組みにも笑って挑む。
そのもっともすてきなたのしさをみんなで感じていることが大切です。


なかなか難しいとか言ってる場合じゃないです。
やるしかないことはやるべきです。

さ、あと半分、みんなでたのしもう。