おおきなものになにをのせるか | キャンプ協会なにしてる

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東京都キャンプ協会の理事の一人が勝手に書いているブログです。キャンプのためになる可能性があります。

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櫓が立ちました。
立つ、と書いたのは、まだ建てたわけではないからだ。

大きな建物を人力で手がけるのはとてもおもしろい。
高さで言えば、手がけた中では一番高い建物になる。
手がけたというにはやや参画が足りなかったが、ま、いい。

いわゆる小さな手元のクラフトは、確かにキャンプの思い出にはなり
手元でいつまでも輝いてくれる。
しかしその工程はキャンプそのものではない。
あくまでも一ページの彩りである。

人力で素人が建てる大きな建物は、すべてがキャンプなのだ。
かかわる人々、合間の食事の意味、休息、死を賭した行動、
だんだんと上り詰め、だんだんとわかってきて、
体力や経験差は全体の中では小さな違いであり、
だれもがだれもにとって必要になり、
ファンタジーだったものが具象としてあらわれてくる。

生きているうちに何度かはこうして夢を実現させたい。


イニシアチブゲームだの
プロジェクトなんとかだのは
大きな建物の前には、思い出の2ページ目程度に色あせる。
誇らしく言うが、そうしたアクティビティはすべて
大きな建物のなかにとっくにある。しかももっと濃厚で厚い。
あるいは、このプロセスを理解している人が
擬似的な体験をと考えてできたのがそれらかも知れねえな。

キャンプサイトを作ることもキャンプだが
その中に櫓を建てるなど、キャンプも絶好調というところだ。

気前よく場所と道具をを提供したのは俺だということを
せっかくなので強く主張しておこう。
櫓を立てるという計画が出て
即答OKをした理由はわかってもらえたと思う。


先に言っとくけど
こういうのっていうのは
建てたら終わりでスーッと尻すぼみになる。
別にそれはかまわない。
建てるために建てることでファンタジーが立体的に視覚化される
までが愉しいんだからね。

ただよ、危なくなるまえに倒しに来いよな。
倒せばまた新しいやつが建てられるのだから。



俺はと言うと、Tかちゃんが意外に冷たくて
すこしさみしかった。
喜ぶ俺に引いていたのだろうと思う。

やはり喜びはかみ締めるべきものかもしれない。