哀悼と感謝 | キャンプ協会なにしてる

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東京都キャンプ協会の理事の一人が勝手に書いているブログです。キャンプのためになる可能性があります。

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梅棹忠夫さんがお亡くなりになった。

私は、いかにも学術的なテーマにはあまり関心が無いけ
れど暮らしや文化、モノの美しさや合理的な情緒(わかり
にくいか。)について、多くを教わったように思っている。
日本を教えてくださったお一人だった。
もちろん面識は無いけれど、著書を通した教えは私の
キャンプに大きく影響している。

キャンプは体育ではない。
キャンプは文化である。 
(体育が文化かどうか?それはそれで。)

師匠からそう教えられてきた私は、文化とは何かを
考えてきた。民族とは何か、日本人とは何か、そこを
掘り下げることで、キャンプの役割やキャンプでやる
べきことを探ろうと、懸命に本を読み漁った若い時期
があった。

なんとかアドベンチャーとか、なんとかゲームなどが
もてはやされて既製品化(パッケージ)され使いまわ
される中、私と仲間は、畑の姿に魅了され、竹の勉強
をし、生活をすることに終始してきた。食べ物を研究し、
村の賢者に教えを乞い、石垣に心打たれていた。

そうこうしているうちに、本棚にはキャンプの本より
漫画とか文化や暮らしやモノについての本のほうが
多くなっている。  あと藤沢周平。
眠くなる、感性の世界みたいな本より、八百万の神様
のお話のほうがおもしろいし、キャンプの本を読んでも、
私のやりたいこととは少し違うか、とっくにやってきたこ
とか、やらなくてもわかることばかりで、おもしろくもなん
ともなかった。 生意気な若者だったね。

流行は廃るが、文化は根ざす。

生活そのものはキャンプではない。
しかし、生活をテーマにすると、キャンプとして成立するのだ。
キャンプには自然に生活が伴うと思われているけれど実は違う。

そんな大切なことにも気づかせてくれた
梅棹・・・そう、多くを教えてくださった先生だ。

梅棹先生 のご冥福をお祈りするのはもちろんだが
夏を前に、もう一度どれかを読み返したい。
その学びをキャンプに活かすことしかできないけれど
それは、故人のお気持ちに副うことになると信じている。



野外活動、野外教育について学ぶなら
まず読んで損は無いのは
「知的生産の技術」ではないか。
これには、キャンプスタイルや体育系や文科系
アーミー系や宗教系などの系統の別なく多くの
キャンプで賛同されると思う。
俺は活かせませんが、ちょっと勉強家の人は役立てていることとおもわれます。

ま、俺は知的でもないしちょっとも勉強しないので
生産といっても昨日キュウリ数本とインゲン30本でせいぜいで。