今日は５０系プリウスのフロントガラス交換＆エーミングについて書きます
今発売されている最新車には軽自動車も含めて先進機能と言われるASV機能が装着されています
ＡＳＶ機能とはカメラやレダーなどを利用し危険回避の手伝いをしてくれる車の事
一般的には自動ブレーキや衝突回避システム、前方車追従システム、なんて言われているものがそれです
そして今回、不幸にもフロントガラスが割れてしまったこのプリウスの話に戻します
５０系プリウスは光波を使うフロントカメラがフロントガラスに、音波を使うミリ波レーダーがフロントバンパーに取り付けられています
このプリウスはフロントガラスの交換と同時にフロントカメラの調整であるエーミング作業をする必要があります
写真の赤丸の部分にカメラは取り付けられています
ガラスを交換、取り外したカメラを取付しなおした後はカメラエーミングを行います
カメラエーミングを行った後はバンパーに取り付けられているミリ波レーダーのエーミングも行います
レーダーとカメラでは、調整するターゲットと呼ばれる目印の形も違えば距離も調整の仕方も違います
例えば今回のようにカメラのエーミングを行い、この車のカメラがこの距離間を認識したとした場合、同時にレーダーでの設定を行い同期させることで細かい部分での機能の性能は変わります、例を挙げれば追従の性能や、自動ブレーキの利き具合などです
（調整後すべての作業が完了した後にこのような診断レポートをプリントアウトしてエビデンスとしてお客様にお渡ししております）
要するに調整後にオーナー様にしかわからないような細かい性能の部分まで安全性の追求といった意味では必須の作業となります
また、カメラやレーダーなどにかかわるASV機器の取り外しをした場合、無調整のままで一般公道を走行するのは違反です
下記の表は、もしレーダーやカメラの位置がずれた場合の予測できる誤差の表になります。
もし1°レーダーの位置がずれた場合、100ｍ前方で1ｍ75ｃｍほどの誤差が発生します。
要するに、何か起きた時に前方を確認するミリ波レーダーが対向車などを前方を走っている車両と勘違いしてしまう、という事になります。
それで自動ブレーキなどが作動した場合、どれだけ危険な状況になるか考えなくてもわかるはずです。
レーダーやカメラの装着角度はごく小さな誤差でも実用上無視できない大きな誤差を生むのです。
ここでエーミングについてもう少し書かせてもらいます
このプリウスに限らず今や多数の車種がカメラやレーダー装着のASV車となっております
新型で発売されている乗用車はもちろん軽トラックにまで装着されています
国土交通省の整備課は 特定整備認証工場制度 という法律を設け
令和２年の４月から施行されております
今までの分解整備認証だけでは安全安心の整備が担保できないといった観点から電子制御装置整備の整備主任者を各工場に設け特定整備認証工場となることを推進しています
要するに、電子制御装置の脱着交換調整などは特定整備認証工場でなくては行ってはいけない、といった法律です
こちらのブログをお読みの方で自身のお車がＡＳＶ車で修理する場合、依頼先が特定整備認証工場かどうかのかしっかりと調べることをお勧めします
弊社はというと、もちろんこの特定整備認証は取得済みであり、同じくその特定整備認証資格を持った同業者さん達とＡＳＶ山梨整備協会という一般社団法人を3年ほど前に立ち上げて、カメラやレーダー等の調整を承っております
自社に入った修理車両だけでなく、同業他社さんからの依頼もじわりじわりと増えてきております
今現在、ＡＳＶ山梨整備協会では山梨県内４カ所でのエーミング調整が可能となっております
本社と代表理事は甲府市に２カ所の店舗をもつ
大進自動車工業有限会社
エーミングキットスキャンツールは ＡＵＴＥＬ Ｇスキャン
４輪トータルアライメントテスターも完備
韮崎市
株式会社カインズ
エーミングキット スキャンツールは ＢＯＳＣＨ ＡＵＴＥＬ
甲府市
窪川自動車整備工場
エーミングキットスキャンツールは ＡＵＴＥＬ Ｇスキャン
甲府市
トータルカーサービスＫａＺｕ
エーミングキットスキャンツールは ＡＵＴＥＬ ツールプラネット
になります
それぞれの会社にもオフィシャルブログがあります
上記リンク先からぜひそちらもお読みください
弊社ＫａＺｕのブログでありますが
一般社団法人ＡＳＶ山梨整備協会共々今後ともよろしくお願い申し上げます
今回プリウスの修理をご依頼いただいたＨ様
どうもありがとうございました
今日も一日に感謝
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