祝衛が嘆いていた。
「私は何を為せるのか」
「何を為したいのですか」
先生がおっしゃられた。
「わかりません」
「では、悩んでいる者に慰めを与えましょう。病む者のために働きましょう。着物の無い者に着物を与えましょう。
貧しい者、不幸な者のために状況を改善したり、自ら窮乏に耐えたりしてはどうでしょうか」
「そんなことが出来るでしょうか」
「出来るかどうかは聞いていません。やりたいですか、やりたくないですか」
「できれば、やりたいです」
「ならば叶います。安心して下さい。あなたが他者のために苦しむ時、あなたは進歩しているのです」