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現場作業に従事する労働者を青い襟の作業着に例えてブルーカラー、事務などオフィスワーカーを白いカッターシャツの襟に例えてホワイトカラーと象徴的に仕分けした表現は、産業革命の初期に肉体労働者と事務職の両方が増えたことで広まった言葉だそうです。
記事では、アメリカでブルーカラーの給与が高くなっていることを具体的な職種の給与データにより示しています。
デジタル化が進み、現場の生産性は向上する傾向にあり、人手不足も相まって労働価値が高まっているということでしょう。
とても良いことだと思います。
結局、手足を動かす人がいないと何も動きませんから、現場仕事は本質的な業務であり、その対価は今後ますます高くなると思われます。

一方、DXや生成AIの活用が進むことで、オフィスワーカーの削減は進むと考えられます。
ただ、日本の場合は、オフィスワーカーを削減するといっても、法律で解雇には制約があるので、大手でもシニア層の早期退職勧奨はあるものの、当面は配置転換を進めるのだろうと思います。

オフィスに囲われていた優秀な労働者の多くが、現場管理者などの実作業に近い立場で働くようになるケースが増えてくると思います。
現場作業で培った勘所を知る人に、理論に詳しく組織横断的な視点を持つ人が加われば、現場の知恵は豊かになり、安全性、品質、効率性など様々な面でプラスの作用が期待されます。
もちろん、円滑なコミュニケーションや情報共有、スキルの確保などが前提となりますが、そうした職場の基盤づくりもまたトライ&エラーで進める面白い部分だと思います。
特に、電力、ガス、水道、道路、交通などのインフラ業界では人手不足のようですし、オフィスワーカーにはとても優秀な人がいますから、現場力が高められることが期待されます。

ただ、送り込まれるご本人たちの心境は、最初は複雑だろうと思います。
オフィスワークとは時間の流れも違いますし、体調管理がより大切になります。

まずは体を慣らすことに注力して、やがて現場の仕事はおもしろい、魅力がある、と楽しむことができればと思います。
何より、自分のやっていることが分かりやすいと、仕事の手ごたえと自分自身の成長をリアルに感じることができるという点では、現場仕事はおもしろいと思います。


私は30過ぎてから10年現場にいて、得難い経験を(失敗も含めて)たくさんしたことは、会社を辞めてからも自分のベースとなっている大切なものです。

大きく変化していく時代、変化への適応は否応なしに求められます。

「たられば」を語ることは一旦横に置いて、変化を楽しむくらいのマインドでいたいですね。

 

↑ いつかのボランティア。初めての人と、初めての場所での作業。

  ボランティアには、自分への挑戦という側面も大きいと感じます。