脱毛したい。


怖くて直接聞くことができないが、どうにも私の体臭は悪化しつつあるような気がする。

誰かと話すときにその相手が鼻を抑えたり、口を塞ぐ動作をする度、ああ、多分俺が臭いんだなと思うようになれてきた。

これはもう頻繁に汗を拭き取るしかないなと、なるべくトイレに行き制汗シートで身体を拭くようにはしているが、どうやらそれにも限界があるようだ。


いまこの文章も電車の中で書いているのだが、私の真横の女性はずっとハンドタオルを鼻にあてている。


多分俺だ。


これには何の根拠もないことだが、私の全身を覆う体毛も影響しているような気がしている。


私は毛深い。

以前からコンプレックスとまではいかずとも気にはなっていたし、実際メンズエステで『背中に天使の羽が生えてるよ』と言われて以来なんとも情けない気持ちを抱いていた。

何より毛は臭いを増長させる。


このように定期的に脱毛したいなあ期は訪れはするものの、『本来生えるべきものをツルツルにする男がキモい』という女性も少なからずいたことで、抑制はできていた。



だが先日、鏡でみると体毛に白髪か混じりはじめているのがわかった。




一気に人生が終焉に向かっていく気がした。



脱毛しなくては。

ただ費用感や時間の損失を考えると、どうしてもそこにリソースを割くのが賢明ではない気がしてならないのが現状だ。


給料があがればなあ。

そうなるためには昇級するしかない。金銭的問題はそれでクリアできるだろう。


また、よくYouTubeを観ていると広告で、メンズ脱毛の広告で、AV女優みたいに綺麗でエロい女が、バスタオル一枚の男性をエロく脱毛しているのを目にする機会が多い。


あれが詐欺広告で、実際は男性の施術だしなんだかんだ0円プランなんか存在しないことが常識的に考えればわかる話だ。


だがもし仮に広告通り…いや0円なんかどうでもよくてAV女優みたいな綺麗でエロい女が施術してくれるなら私は喜んでそこに通うだろう。
これで時間的損失部分に価値が生まれた。


なんてカッコつけたことを言ってはいるが、私が昇級するのも、エロい女が施術する脱毛店が実在するのも、一生働かないで寝て暮らすことができる、くらい可能性の低いことだ。


体毛と共存していくほかない。



余談だが私はAV女優をセクシー女優と呼ばずにAV女優と呼ぶし、どうでもいい女を女性と呼ばずに女と呼ぶ。


前者はセクシー女優なんかよりAV女優のほうが色気もあるしカッコ良いからで、後者はシンプルに明確な損切りを表すためだ。



つまりセクシー女優の女、と呼んだらそれは私にとって最下層だ。


個人的な考えであれば、そういうのも良いと思っている。