年に12回新潟に行く生活をしているので、たとえ新潟のアポが17時に入ろうと18時に入ろうと、直前で新幹線をとり終電の21時24分東京行きに乗ることで余裕を持って日帰りができるポテンシャルを保持することができている。


けれどもその翌日朝イチで成田に入らないといけないと分かったとき、私は年間36回目の「もう遠出したくねえよ」を小さく漏らすこととなった。


成田は遠い。


新潟に宿泊し、翌朝始発で東京へ戻り、そこから成田エクスプレスを利用すれば朝イチ成田入りは可能であり、どうしようかと迷ったが、結局私がとった選択は日帰りで東京→翌日成田を体調が悪いと嘘をついてドタキャンするというものだった。


体調不良で休みます、は子供のための仮病ではなく、大人になってからの為のものだと社会人一年目に気づいたわけだが、まさかこの年になっても生活満足度向上のための主戦力として重宝されるとは思わなかった。


褒められたものではないが、成田に行かず家を出て、会社の福利厚生にあるレンタルオフィスを利用し、終日そこで時間を潰した。


最初は少し仕事をしようとパソコンを開いたが、なんだかんだメールチェックが終わるとYouTubeをみはじめてしまい、私の仮病有休日は新宿109Kenzoの動画を観て終わることとなる。


KENZOさんは所謂私人逮捕系YouTuberのカテゴライズではあるが、私が嫌悪する煉獄なんたらやヤラセ正義の裏でガールズバーだかメンズエステでぼったくりだか美人局だかをしていた気持ち悪い男のような動画とは違い、不思議とゆっくりみることができた。

(とはいえぼったくりバー突撃動画で仲間が女性に「俺と良い関係になったら助けますよ」と伝える場面など、吐き気を催すほど不快な場面はあった)


詐欺師や反社やマルチ会員が次々と突撃されていく光景を14時間近く観ていると、こうして会社をサボって会社の金でレンタルオフィスに入り浸り会社のパソコンでYouTubeを観ている私も、十分詐欺みたいなことをしているなと思えてきた。


私の悪事も長くは続かないだろう。



来週は福岡で、その流れでついに個人的未踏の佐賀へ舞い降りる。

さすがに飛行機だし、さすがに泊まるつもりだ。

出張は嫌いだ。

遠出も嫌いだ。


だが、お笑い芸人の単独ライブ映像をラブホテルと出張で利用する飛行機で観る瞬間は、とても幸せである。


たまにはコンソメスープでなく、リンゴジュースを頼もうかと思う。