「いまの若い人たちは、業務時間外は緊急でも電話に出ない。それが当たり前の時代なんだよな」
50代の男性社員は、お昼を奢るよと私をランチに誘い、カレーを食べながらそう漏らした。
「正しい時代に戻ったってことだと思いますけどね」
「俺の時代は意地でも出た。でもいまは違うんだよなあ。無理なんだよなあ、いまの子には」
「そこを懐かしむ人はいますけど、嘆くのは老害ですよ」
誤解のないように言いたいが、私は彼に恨みは何もないし、彼を老害とも思っていない。
だが彼ら世代が時代を嘆く様には、本当にウンザリしているのが正直なところだ。
以前、女の子と2人でお酒を飲んでいた時、隣の席の50代男性が酔っ払いながら
「俺の時代は毎週ジャンプを万引きして読んでいた。買ったことがない」と騙っていた。
彼は連れのおじさんと一緒に私達に話しかけてきて、感じよく対応していると一方的に話をつづけた。
「最近の若者は根性や常識がないと思うが、お前はどう思う?」と。
私は私で酔いながら
「犯罪自慢している奴に根性語られてもって感じですねー」と返すと
「ああ?」とオッサンはケンカ腰になったので、さらに「万引き自慢する奴よりはいまの若い人のほうが常識あるでしょう」と続けた。
すぐに彼は顔を私に近づけ「お前はケンカしたことがあるか?」とすごんだ。
一緒に飲んでいたおじさんが「まあまあ」と止め、店員が間に入ってきたのを覚えている。
昔から不思議で仕方なかった。
なぜこの老害どもは、自分のほうがいまの若い人より優れていると思っているのだろうかと。
ちなみに悪自慢ラッパーにも同じようなことを思っている。
なぜ彼らはすぐ「お母さん今まで見捨てず愛を注いでくれてありがとう」を歌うのだろうかと。
親への感謝よりも先に、彼らはまず「ご迷惑をお掛けした皆様、ごめんなさい」を歌うべきなのではないか。
しかしながら一番困ったことは、私がよくこうして絡まれるということだ。
特にだいたい女の子といると、オジサンに絡まれる。
結局ご馳走してはもらえるが、上述のようなクソみたいな会話を仕掛けられる。
そのために彼らの機嫌を取る行為は、もはや水商売だ。