Mrs.GREENAPPLEの“青と夏”が大好きだ。

ミセス自体がいまや日本の象徴となるバンドであり、特に青と夏は彼らを最も有名にした曲のうちのひとつで、ティーンからの支持は絶大だ。

その裏返しとして、この曲を好きということがまさしくミーハーとして扱われることがしばしばある。

以前会社の研修で、BGMでこの曲がかかった際は、グループワークに参加していたほとんどの人が「ああ、流行りの曲、って感じだね」と冷めていた。
若者にしかわからない良さと認識されがちなのだろう。

だが、実際にしっかりとこの曲を聴くと、これは若者の青春のわくわく視点があるのと同時に、青春が過ぎ去った世代からの悔しさともどかしさの視点が共存しているのがわかる。

MVもあわせてそのコントラストがあまりにも美しく、異なる世代が感情にならない声をあげる際のシンクロが心地よく、エモーショナルだ。

どの世代からもどの角度からもそれが存在するように、青春というものがとても複雑な感情の混じり合いで難しいものであることが、一見単純に思える歌詞の裏側にしっかりと潜んでいる。


大事なのは、この曲を聴いている人たちの立場だ。


“主役はあなただ”


曲の中で複数回登場するこの歌詞が示す通り、これは“私の物語”だ。

では私は“私”なのか。


少なくとも私は、“私”ではなく“私”に対しての応援者であり、青春に対しての後悔者であり、傍観者だ。

だからこそやたらと胸に刺さる。


MVの最終盤、ラスサビに合わせてそれまでの登場人物が制服姿のまま、思いのままに感情的に踊り狂う場面は、いつも私の涙腺を揺らす。

私はこの曲の“私”でも“あなた”でもないが、“私”ではない私自身の物語があるのだ。