遠野なぎこさんが亡くなった。

連絡がとれなくなり、ご自宅で遺体が発見されたというニュースが1週間以上前に出てからというもの、その遺体は状況から遠野なぎこさんである可能性が高いと誰もが覚悟していたわけだが、やはりご本人だった。


テレビで初めてみた遠野さんは、恋愛体質で離婚歴があり、複数の男性と交際していて…とどうにも自由な印象を抱かせられた。


しかしご逝去に際しWikipediaなどで経歴や人生を覗き見ると、画面からは伝わらない壮絶なものがあった。


特に、母親が原因で摂食障害になり、亡くなった後は呪縛が解け一時快方へむかったものの、再会した弟との縁がどうしても母親を思い出させてしまい、再発してしまったので再び弟と縁を切ることになったというエピソードは、深く考えさせられてしまった。


『子供を愛さない親もいる』


遠野さんが訴え続けたこの事実は、決して信じたくないものだが、実際にそういう人だっているのだ。



岩手の従姉妹は元気だろうか、とふと考える。

これは遠野さんではなく私のエピソードなのだが、小学生までとても仲良く遊んでくれていた従姉妹が、10年以上前から鬱病を煩い、いまも実家から出ることができずにいる。


私や妹、あるいは従兄弟達も、面会することでより鬱病が悪化するとのことで、もう10年以上も彼女に会えていない。


存在すること自体が、誰かに悪影響を及ぼしてしまうという現実か、たしかにある。


それをしっかり理解しないといけない。


遠野なぎこさんのご冥福をお祈りします。