最寄駅のカフェ難民問題が深刻化の一途をたどり、いよいよ駅から10分離れたケンタッキーにまで老人達が訪れるようになってしまった。


毎週土曜の14時頃、私はだいたいこのケンタッキーで昼食をとりダラダラと過ごすのだが、この日いつも通り和風チキンカツサンドのセットを購入して階段を上がると、既に複数組が大声で雑談しているのが聞こえた。


覗いてみると、老人のグループが何組もおり、何らかのドリンク一杯だけをそれぞれが持ち、これでもかと多くの机を独占し雑談に興じている。


仕方なく老人グループと老人グループの間に存在するわずか1席に腰を掛けると、その席にすら無駄に荷物が置かれており、「どけても大丈夫ですか?」と尋ねると、「他に置くところがないから」と断られてしまった。

やれやれ。


私はそもそも駅前のドトールやコメダ珈琲でゆっくりしたかったが、そこが老人に埋め尽くされ、まったく店内に入れないのでこうして離れたケンタッキーに来ている。

それなのにここすらも居場所は奪われてしまうというのだろうか。

次の喫茶店を探すとなるともはやバスに乗らなくてはならない。  


どんどん奪われていく。

まるで社会の縮図だ。


和風チキンカツサンドセットを食べ終えて少しゆっくりしたが、その間老人達は誰一人として席を離れなかった。


いったいいつまで会話を続けるのだろうか。


早く夜になれ。

そう思ったのは、恐らく高校生以来のことであった。