よくゲームセンターに立ち寄る。

別に何か目的があるわけではないが、やはりUFOキャッチャーが好きなのでついついラインナップを見に店内に足を踏み入れてしまう。

この日はパペットマペットのマペットがあり、それに惹かれ衝動的に1500円を投じてしまった。

商品は無事に取れ、手元にパペットマペットのマペットがくると、やはり喜びは一入である。


前述の通り立ち寄りは続けているものの、こんなにゲームセンターにお金を使ったのは久々だ。


数年前にYouTubeでUFOキャッチャーの裏側をみた。


台ごとに設定がなされており、◯◯分の1、といった確率でアームがしっかりと商品を掴めるように設定されているという。

つまりは全て店側のコントロールなのだ。


だとすると学生時代に、商品をガッツリ見据えた上で「あの部分を掴めばいけるんじゃないか」などと試行錯誤した日々は無駄であったということになる。

そう分かってから、なんだかその確率に賭けてぬいぐるみを取るという行為があまりにもバカらしくなり、すっかりやるのはやめてしまった。


そういえば社会人になりたててで外回りをサボってゲームセンターに足を踏み入れた際、到底イケメンとは言えないヒョロヒョロでぐちゃぐちゃな顔した男性が、引き連れていたアイドル級に可愛い女の子に「欲しいものがあれば言って。俺得意だから」とアピールしていた。


彼は実際にたった数百円で巨大なぬいぐるみをゲットし、アイドル級はそれを見て『え!すごい!ほんとありがとう!!すごーい!!』と手を叩きながら飛び跳ねていた。



いいなあ。

どんなに顔が悪くて学校では4軍レベルの男性でも一芸持ってればこんな可愛い女の子とデートができるのか…


自分にはなんの特技もないことに思わず絶望してしまった。



このことを親友のカフカ青年に伝えたところ

「その女性はカバンを持っていたか?」と問われた。

「多分手ぶらだった」と返答すると

「それならおそらく、レンタル彼女の安いコースか、リフレ店のお散歩オプションだ」と言った。


カフカ青年曰く、本当のデートで手ぶらでくる女の子なんてほとんどありえないとのことだった。


たしかにそう考えれば合点がいく。


だとしたら現実は残酷だ。

一芸といってもUFOキャッチャー上手い程度では何の意味もない。


昨今は蛙化現象というものがあり、これは好きな相手の特定の行動を見て、一気に気持ちが冷めてしまうというものだ。

その例としてあがっていたのが、UFOキャッチャーで真剣になりすぎる姿を見て萎えるというものだった。



いや学生時代の俺やんけ。



コスパも考えると、やはりあれはやるより見るだけのほうがいい。

だがそれでもやってしまうのは、もはや一種のギャンブルと言えるのかもしれない。