壊れて操作がほとんどできない携帯電話を開き、LINEを確認するとシロから『私、ちょい怒ってるからね』とメッセージがきていた。


シロは44歳で美人ではあるし、抱き心地はすごく良いが、度々恋愛ゲームを仕掛けてきたり、私を嫉妬させようとする面倒くさいエピソードをぶつけてきたり、何よりやたら良い女ぶるのが私には鼻につく女性だった。


そのシロから携帯が壊れる前に『私のことだけが好きってわけじゃないんでしょ?』とLINEがきており、それを無視していると『木曜日暇?』と追撃がきており、また私はそれも無視している。


このおばちゃんは会えば楽しいしエロいのだが、100%ヤらせてくれるわけではなく必ず駆け引きを仕掛けてくるので、それが煩わしくて仕方ない。

『私は本気になることはないから』とこっちはきいてもいないのに言っていたが、それでも私にはどうやら全力の愛を注いでほしいようだ。



そしてそれは私にとって最悪に面倒くさかった。

いやそんなことしたくないし…



私としてはもういよいよこれに返信する必要がないなと感じていたが、それでも効かないタップを時間をかけて押し返信をした。


「なんで怒っているんですか?」


きかなくてもいいのに、とは思ったが、まあ気になりもする。


すると返ってきたものはこれだ。



『連絡とれなくなったから』



おいおいおい…何を言ってんだよ44だろ…。

これは紛れもなく私に仕掛けた恋愛ごっこであり、私は要するにそれに付き合わねばならないということだ。

「携帯の調子がほんと悪くてどうにもならないんですよ」

『なら変えればいいじゃん』

「そんなに連絡とりたいって僕のこと好きなんですか?」

『言わない』



気持ちわりい…

おぞましいやりとりだよほんと。

中高生がやって初めて許される話をなんで俺らみたいなクソ中年がやらなあかんねん。


とりあえずまた来週の木曜に会うことになった。


なかなかかったるいので、首を絞めたり頭を叩いたりパンツを被せたり、好き放題するつもりだ。