信じられないくらい暑い。
今日朝から現場作業の手伝いをすると1時間も経たずに汗は噴き出し、11時過ぎには下着はもちろん、上着やズボン、また念の為に持っていった汗拭きタオルもハンドタオルも全て汗でびっしょりとなってしまった。
何より危険を感じた。
水分は多めにとっていたのだが、やはり途中でクラッとなる瞬間があり、やむなく涼しい場所へ移動ししっかり休憩をとってなんとか事なきを得る。
後になって知ることとなるのだが、この日は日本各地で熱中症で亡くなられている方も何人かいたということなので、この判断は間違っていなかったように思える。
11時半にその仕事が終わったので会社に戻ろうと予定していたが、全身びしょびしょな上、その汗が徐々に変な臭いを出し始めたため、一度家に帰りシャワーを浴びて着替えることにした。
電車内で私は異臭を明らかに放っていた。
デオドラントシートで身体を隠れて拭き、臭いを消すことに努めたがどうにもならず、仕方なく一駅一駅車両を変えて誤魔化すことにした。
とんでもない労力だ。
若いときはこんな臭いは出なかったはずなのに。
12時過ぎ、ようやく最寄駅に着。
後は家まで歩くだけだが、お昼時だ。
せっかくなのでよく行く海鮮丼屋へ向かい、特製穴子丼をテイクアウトしようと考え、店へと歩みを進める。
到着すると女子大生らしき3人組がすでに注文待ちで並んでいた。
私も追随するようにその列に並び順番を待つ。
すると今度はまた新たに女子大生数人が私の後ろに並んだ。
さらに2人、さらに3人と徐々に女子大生が増えていく。
数分後にはすっかり店の前は女子大生で溢れてしまった。
どうやらこの近くに女子大かなにかがあるらしい。
店員はなぜかやたらと段取りが悪かった。
私はもちろんのこと、私の前に並ぶ3人の注文もなぜか一向に取らない。
まずいことに、前述の猛暑である。
進まない列に暑さ。
だんだん待っている客がイライラしてきているのを感じた。
ついには後ろの3人組が私を挟んで前の3人組と会話まではじめた。
そして…
後ろの誰かが、恐らく友達か何かに電話をしていた。
『まだ全然。なんか汗臭いおっさんまで並んでる』
汗臭いおっさん…
俺のことだねそれは…
おそらく電話で友達か何かに『ねえまだお昼買えないの?』と言われたのだろう。
そこで暑さのイライラからまんまと近くにいた無関係の私に八つ当たりをしたのではないか。臭いから。
ひどすぎるだろ、汗臭いおっさんは。
多分俺のほうがこの店の常連なのに。
猛暑の中、冷ややかな視線を浴び注文を済ませ商品を受け取り、私は家へと帰った。
臭いはもう凄まじいものになっていたので、結局会社に戻る気が全くなくなり、またしても私は会社をサボってしまったのだった。
今日朝から現場作業の手伝いをすると1時間も経たずに汗は噴き出し、11時過ぎには下着はもちろん、上着やズボン、また念の為に持っていった汗拭きタオルもハンドタオルも全て汗でびっしょりとなってしまった。
何より危険を感じた。
水分は多めにとっていたのだが、やはり途中でクラッとなる瞬間があり、やむなく涼しい場所へ移動ししっかり休憩をとってなんとか事なきを得る。
後になって知ることとなるのだが、この日は日本各地で熱中症で亡くなられている方も何人かいたということなので、この判断は間違っていなかったように思える。
11時半にその仕事が終わったので会社に戻ろうと予定していたが、全身びしょびしょな上、その汗が徐々に変な臭いを出し始めたため、一度家に帰りシャワーを浴びて着替えることにした。
電車内で私は異臭を明らかに放っていた。
デオドラントシートで身体を隠れて拭き、臭いを消すことに努めたがどうにもならず、仕方なく一駅一駅車両を変えて誤魔化すことにした。
とんでもない労力だ。
若いときはこんな臭いは出なかったはずなのに。
12時過ぎ、ようやく最寄駅に着。
後は家まで歩くだけだが、お昼時だ。
せっかくなのでよく行く海鮮丼屋へ向かい、特製穴子丼をテイクアウトしようと考え、店へと歩みを進める。
到着すると女子大生らしき3人組がすでに注文待ちで並んでいた。
私も追随するようにその列に並び順番を待つ。
すると今度はまた新たに女子大生数人が私の後ろに並んだ。
さらに2人、さらに3人と徐々に女子大生が増えていく。
数分後にはすっかり店の前は女子大生で溢れてしまった。
どうやらこの近くに女子大かなにかがあるらしい。
店員はなぜかやたらと段取りが悪かった。
私はもちろんのこと、私の前に並ぶ3人の注文もなぜか一向に取らない。
まずいことに、前述の猛暑である。
進まない列に暑さ。
だんだん待っている客がイライラしてきているのを感じた。
ついには後ろの3人組が私を挟んで前の3人組と会話まではじめた。
そして…
後ろの誰かが、恐らく友達か何かに電話をしていた。
『まだ全然。なんか汗臭いおっさんまで並んでる』
汗臭いおっさん…
俺のことだねそれは…
おそらく電話で友達か何かに『ねえまだお昼買えないの?』と言われたのだろう。
そこで暑さのイライラからまんまと近くにいた無関係の私に八つ当たりをしたのではないか。臭いから。
ひどすぎるだろ、汗臭いおっさんは。
多分俺のほうがこの店の常連なのに。
猛暑の中、冷ややかな視線を浴び注文を済ませ商品を受け取り、私は家へと帰った。
臭いはもう凄まじいものになっていたので、結局会社に戻る気が全くなくなり、またしても私は会社をサボってしまったのだった。