長く冷たい3年間であったように思える。

ついに本日、マスク着用義務緩和初日を迎えた。


6年前はたしか、教育をまかされた新入社員が毎日毎日マスクを着けてきたので、「客先前にしたときはなるべく外そうなマスク」と苦言を呈していた自分がいた。


「すみません。外すときは外します。でも恥ずかしくて。普段はつけていていいですか?」


そういう彼に私は口では「もちろんいいよ」と言いながら、内心では「時代が変わっちゃったんだなあ…」とため息をついていた。


まさかその時代が変わっちゃったんだなあ、すらも前時代にしてしまう災厄に見舞われることになろうとは、この時は知る由もなかった。



私があの当時マスクをつけるのは

・風邪気味のとき
・花粉症のとき
・髭を剃り忘れたとき
・二日酔いで息が酒臭いとき

くらい限定されていた。


それが四六時中着用が必要となり、最初期はそれ自体が手に入らず、たかだか布一枚が高額で売買されたりすることになるなんて。


そしてそれが当たり前の風景になるなんて。



ついに、その当たり前が終わる。

次の時代への一歩を踏み出す日になるのだ。


私は国の指定するマスク着用場所を除き、基本的には外していこうと思っている。

決して反マスクやコロナは陰謀のような馬鹿げた思想を持ち合わせているわけではないが、許しが出た以上は時代を先に先に進めないといけないと考えている。


外す意味は、ちゃんとある。









しかし、花粉症があまりにもきつくて、結局マスクを外せないのであった。