人狼童貞・・・喪失。


初めて人狼ゲームを行った。

人狼ゲームは正直言葉悪いが勘違いした売れない演劇人が配信とかでめちゃくちゃ内輪にキャッキャワイワイしてるイメージがあり、というか偏見をもっており嫌だった。

なのでルールすらよく知らない状況ではあった。

調べてみると人狼ゲームは1986年から存在するという。

わりとそんな歴史あるゲームをミーハーな内輪ノリ扱いしてしまった自分の浅はかさについては不問としていただきたい。


実際やってみるとルールは複雑そうにみえて結構わかりやすかった。

絶妙なパワーバランス設定。

今回は3回やることになり、1回目はチュートリアル的なもので2回目は村人。

この段階であまり勝手がわからず足を引っ張りまくったが、他の村人が頑張ったので死ぬことなく勝利できた。

問題は3回目だ。

最初の役職決めで私は占い師をひいた。

これは重要な役割である。そのため1ターン目を静観。

夜になるとさっそく狼にリーダーシップを発揮していた人がやられて2日目の会議となった。


私は次に誰を占うべきか虎視眈々と状況を伺った。


すると!!

なんと横の人が「僕占い師です」と名乗り出たではないか。

ええええ!
絶対嘘!何この人!

だって占い師は俺だよ??

え、何この人マジで。


もう逆に私が占い師であることがバレるのではないかというくらい狼狽してしまった。

その偽占い師が対面に座ってた女性に言う。

「彼女を占いましたけど、彼女は狼です」

それをうけた女性が『いやいやいやいや!私村人なんでってことはあなたが人狼です!』


すごい。
なんかで見たことある光景。これぞ人狼ゲーム。

「じゃあなんで他の占い師は名乗りでないんですか?」

何この人。うまいな。

『そりゃ狙われちゃうからでしょ!』

「なら僕もリスクやばいわけです」


この瞬間、私は頭の中をフル回転させた。

占い師は唯一話し合いなしで真実にたどり着ける村人側の切り札みたいなものだ。

なのにここでそれを切るのはおかしいと周りも思わないのだろうか?
ここで本物の占い師たる私が名乗り出たら一撃じゃないか。

・・・罠か。

狼が2人。狂人が1人。つまり狼チームは3人。

この人が囮になってここで私が名乗りでれば狼サイドからは私が占い師で確定し、脅威排除に動きやすい。

ここで私が名乗り出なければ狼サイドの一人がしばらく占い師として守られ疑惑からもしばらく除外され、しかも騎士の守り対象を自分陣営に移管できる。

確実に昼の会議で頭数を一人減らし、夜に丸裸の村人を襲う。

私が占い師だと名乗り出る頃には人数上のアドバンテージが狼サイドにある可能性が高い。


これは狡猾な罠だ。

何この人。やば。人狼ゲームに熱いれすぎじゃない?

っていうかこの人めちゃくちゃ平気で嘘ついてる。

こわ・・・他人が平気で嘘ついてるのこわ。


苦境に立たされた私は決断した。

ここは沈黙。

多分この占い師という役職、頭数が減れば減るほど有用になる。

村人確定・狼確定が把握できるのだから終盤の数の争いではかなり有効。

それをわかって序盤でつぶしにきたなこの人。こわ。なんなの。マジで嘘平気でつくじゃん。こわ。

私は息を飲み、この会議の行く末を見守りました。

すると


『あの、そもそもなんで私を占うんですか?』

「場を支配していた気がするので」

『私、そんなに今回のゲーム、発言してないんですけど』

「え?でもその的確な意見というか」

『いや。すみません。嘘です。かなり発言しています』

「え?」

『動揺ひどいですね。あなた嘘ついてるでしょ』


何この人。

武器なしでめっちゃ仕掛けてくんですけど。

結果この会議で吊られたのは偽占い師でした。


討論うま・・・


そしてなしくずしてきに狼陣営は崩れ、私が活躍できたのはゲーム終了後・・・

「そういえば本物の占い師は誰なんですか?」

「あ・・・僕です」

「へー」


まあそうなるよね。

平気で嘘つく人をみるのめっちゃこわかったです。

多分私はこういうマインドゲーム向いてないというかそもそも頭悪い上、直感で突っ走るので相性が悪い。




ただ・・・
またやりたい。

次こそは!狼でお願いします!