健康状態が芳しくないこともあり、医師の診察を予約することになった。

自分としても多少心配な症状があったため、仕事の合間をぬってなんとか病院を予約したわけだが、その前日に大きなトラブルが発生してしまった。


その内容に関して詳細な記述は避けるが、とにかく大きなトラブルであり、それの一因となったのが協力会社による虚偽の報告であり、私を大いに苛立たせた。


当事者の証言は誰がきいても矛盾していたので、何度も協力会社担当者へ再ヒアリングを行ったが、返ってきた回答は「彼を信じます」だった。


「気持ちはわかりますが…さすがにちょっと。説明がつきませんよ」

「しかし彼がそう言っているので」

「万が一、彼の言ってることが虚偽だった場合、御社もうちに虚偽の報告を行ったことになりますし、うちも顧客へ虚偽の報告を行ったことになりますけど」

「大丈夫です。彼は自身の進退を賭けても良いと言っています」




その翌日、彼はとんだ。


全てが嘘であった。


あまりにも証言が怪しかったのでこちら側は調査中と曖昧な回答をしておいたので致命的な落ち度は避けることができたものの、やはりその対応に追われることになった。


もちろん病院はキャンセルとなった。


「信じた我々の落ち度です。大変申し訳ありません」


協力会社担当者は頭を私に下げた。


「残念ながらもう我々で話をしてどうにかなる話ではなくなってしまいましたので」


病院に行けなかったことで私の腑は煮えくりかえっていたが、それ以上何か言う必要はなかった。



仕事を優先し、健康が損なわれている。

これはまさにそういうことなのではないか。

また体重も増えてしまった。


このままこの仕事を続けて過労死。

そんな未来があるのだろうか。

まあいまとなってはどうでも良いことである。