感染9日目。体調は芳しい。
今週頭から休暇をとっていた同じ部署の大木が今日テレワークで復帰したが、彼女もコロナ陽性だった。
大木とは仲が良いのでよくしゃべる。
彼女は現在妊娠中で、10月に出産予定日があることから、細心の注意を払いコロナ対策を行っていた。
その彼女すら感染してしまった。
あれ・・・これ俺のうつったんじゃねえか・・・
そう思うととてつもない罪悪感に襲われ、結構申し訳なさで死にたくなる。
ただ冷静になってみると、私の感染は先週の中頃であり、大木の感染は早くとも先週日曜だと考えると、接触してから2日以上間隔があるので私ではないだろう。
よかった・・・
だが50を過ぎたおじさん連中はそうは思わない。
具体的に感染からの間隔を提示しても、いやいやあwとまともに取り合わず、「うつしたんでしょ」と言う。
彼らは私と大木が裏でデキていると考えている。
今日現在で私と大木の間には、そのような関係どころか、一切の身体的接触も無い。
以前もたまたま私が早朝に出勤した日、次に出勤してきたのがたまたま大木だった日がある。
朝のオフィスに2人だけだったので、仲良く雑談しながら仕事をしていると、3人目に出社してきたのがこれまたたまたま私と大木デキてる派の中核を成すオジサンだった。
オジサンは私達を見るなり「あら?あらあら。仲よろしいこと」と即煽ってきたので、あの時はさすがにうんざりしてしまった。
50~70くらいまでの所謂‟意外と若者よりもマナー守れない世代”の人たちはなぜか0か1で考える癖があるので、男女の友情は存在しないと思っているのだろう。
もっとも、私と大木の関係はそんな友情というほどのものでもなく、ただ会話のウマが合うだけなのだが。
ちなみに私も大学生までは男女の友情は存在しない派だった。
それがなんで変化したかというと、これはもう個人差というか個人的意見だが、まあ酒だな。
感染初日から髭を剃らずに伸ばしていたが、伸びて初めてわかった。髭も一部白髪になっている。
ここにまで老いを感じるとは思わなかった。