何かのブログで誰かが「この猛暑は暑いとかではなくおかしい」と書いていた。
言い得て妙だ。それくらいの感覚の中、我々は生活している。
数年前までは多少汗をかいても少しタオルでふけば自身の身体は復旧に至ったが、現在それは不可で、汗もとまらなければ臭いもとまらない。
ハンドタオル型のハンカチで対処しても意味はなく、タオルを持ち歩いても意味がなくなってきてしまったので、仕方なく替の下着やシャツを持ち歩くようになった。
汗だくでオフィスに戻り、トイレの個室でこそこそ着替える姿を、過去のどの時代の自分が予測しただろうか。
もうあとは扇子を持ち歩いて所構わずパタパタすれば、立派なクソオジさんの誕生だ。
物心ついたときからこの扇子パタパタおじさんは必ずいるし、絶滅しない。
場所を選んでパタパタするのであればいいが、狭く密集されている場所でも容赦なく扇子をパタパタさせるオッさんは本当に害悪だ。
汗も臭いも、なんならば音も鬱陶しい。
かくいう現在も、隣りで"必勝"とプリントされたバカげた扇子を、50くらいのオジさんがパタパタさせている中でこのブログを書いている。
害悪である。
害悪繋がりでいけば、オフィスビルでEVに駆け込み乗車する奴の行き先階が2階であると異常に腹が立つ。
このパタパタオジさんもきっとEVを2階でガンガン停めるタイプだろう。
2UP3DOWNを、遠い昔に感じる。
○
川崎が新型コロナウイルスに感染した。
『ご迷惑をお掛けして申し訳ありません』といつになく沈んだトーンで謝罪してくる彼女は、明らかに責任を感じていた。
けれども彼女自身はもちろん、職場環境においてもそれなりの感染症対策を実施していたため、クラスターはおろか特に濃厚接触者も出ず、実業務面においても特に支障はなかった。
なので「いや別に迷惑かかってないよー」と返答すると
『それでも本当にごめんなさい』と更に謝ってきた。
それなりに大人数のオフィスであるが、昨今では珍しいことに私達は感染者0が2020年から続いていた。
別にこのまま0をキープしましょうなんて誰も言っていなかったが、なんとなく0が続けば続くほど、社員の誰もが第一号感染者になるわけにはいかない、といらぬプレッシャーを感じていた。
そして見事に第一号感染者となってしまった彼女は、失意と責任を深く感じているようだった。
「むしろよく感染してくれたよ。第一号になるのをみんな嫌ってた。おかげで妙な緊張感はなくなった。キミのおかげだよ」
そう伝えるやいなや川崎は沈黙した。
ちょっと冷静になるとすごく煽ってるっぽい言い方になっていることに気付いたので「待って。悪気はないよいまのは!ほんと気にしないで!ゆっくり休んで!」と慌てて一方的に私は電話を切った。
どう考えても感じ悪いなこれ。
フォローしようと思えば思うほど、展開が悪くなっていくのはここ数年ずっとだ。
だが事実として、感染に関するプレッシャーが薄れたのは大きい。
川崎は一番後輩な立場だが、プライドが高い。
自分が休んだところで業務に支障がないと伝えてしまったことも、多分マイナスポイントだっただろう。
そこらへんを、理解して発言すべきだった。
って。そんなの瞬時にわかったり頭早く回ったりできるわけないわ。
早死にしてまうわ!
言い得て妙だ。それくらいの感覚の中、我々は生活している。
数年前までは多少汗をかいても少しタオルでふけば自身の身体は復旧に至ったが、現在それは不可で、汗もとまらなければ臭いもとまらない。
ハンドタオル型のハンカチで対処しても意味はなく、タオルを持ち歩いても意味がなくなってきてしまったので、仕方なく替の下着やシャツを持ち歩くようになった。
汗だくでオフィスに戻り、トイレの個室でこそこそ着替える姿を、過去のどの時代の自分が予測しただろうか。
もうあとは扇子を持ち歩いて所構わずパタパタすれば、立派なクソオジさんの誕生だ。
物心ついたときからこの扇子パタパタおじさんは必ずいるし、絶滅しない。
場所を選んでパタパタするのであればいいが、狭く密集されている場所でも容赦なく扇子をパタパタさせるオッさんは本当に害悪だ。
汗も臭いも、なんならば音も鬱陶しい。
かくいう現在も、隣りで"必勝"とプリントされたバカげた扇子を、50くらいのオジさんがパタパタさせている中でこのブログを書いている。
害悪である。
害悪繋がりでいけば、オフィスビルでEVに駆け込み乗車する奴の行き先階が2階であると異常に腹が立つ。
このパタパタオジさんもきっとEVを2階でガンガン停めるタイプだろう。
2UP3DOWNを、遠い昔に感じる。
○
川崎が新型コロナウイルスに感染した。
『ご迷惑をお掛けして申し訳ありません』といつになく沈んだトーンで謝罪してくる彼女は、明らかに責任を感じていた。
けれども彼女自身はもちろん、職場環境においてもそれなりの感染症対策を実施していたため、クラスターはおろか特に濃厚接触者も出ず、実業務面においても特に支障はなかった。
なので「いや別に迷惑かかってないよー」と返答すると
『それでも本当にごめんなさい』と更に謝ってきた。
それなりに大人数のオフィスであるが、昨今では珍しいことに私達は感染者0が2020年から続いていた。
別にこのまま0をキープしましょうなんて誰も言っていなかったが、なんとなく0が続けば続くほど、社員の誰もが第一号感染者になるわけにはいかない、といらぬプレッシャーを感じていた。
そして見事に第一号感染者となってしまった彼女は、失意と責任を深く感じているようだった。
「むしろよく感染してくれたよ。第一号になるのをみんな嫌ってた。おかげで妙な緊張感はなくなった。キミのおかげだよ」
そう伝えるやいなや川崎は沈黙した。
ちょっと冷静になるとすごく煽ってるっぽい言い方になっていることに気付いたので「待って。悪気はないよいまのは!ほんと気にしないで!ゆっくり休んで!」と慌てて一方的に私は電話を切った。
どう考えても感じ悪いなこれ。
フォローしようと思えば思うほど、展開が悪くなっていくのはここ数年ずっとだ。
だが事実として、感染に関するプレッシャーが薄れたのは大きい。
川崎は一番後輩な立場だが、プライドが高い。
自分が休んだところで業務に支障がないと伝えてしまったことも、多分マイナスポイントだっただろう。
そこらへんを、理解して発言すべきだった。
って。そんなの瞬時にわかったり頭早く回ったりできるわけないわ。
早死にしてまうわ!