早朝出勤時、最寄り駅のエスカレーターに乗ろうとすると、前方に大学生の集団がいままさに利用しようとするところだった。
旅行に出かけるのだろうか。楽しそうだ。
順番的に私はその真後ろにつける形になるのだが、あまり距離を詰めすぎても密になり彼らに悪い。
しかし後ろが詰まっているので少し待って間隔を開けることも難しい。
そこで私は彼らをエスカレーター上で追い抜き、その先に留まろうと考えた。
そしていざ、空いている右側を通り前に出ようとすると、そのわずかな時間で真後ろにいたオッサンが物凄く近い距離を保ちながらピタリと私についてきた。
近っ・・・
大学生グループの前に出て、予定通り間隔を開け留まると、そのオッサンは私を追い抜くのではなく、なんと私の真後ろをキープしながら留まる。
近っ・・・何この人。
気持ちが悪かったので再度歩を進めることにすると、なんとそのオッサンはまた私にピタリとついて歩を進めだしたのだ。
近っ・・・怖っ・・・。
その距離は保たれたまま、エスカレーターを降りると、ついにオッサンは私を追い抜いた。
そして追い抜き様、私に向かい言い放ったのだ。
「遅えーよお前。夜になっちゃうわ」
彼はそうして人混みに消えていった。
なんということだろうか。
煽りエスカレーターではないか。
これは立派な煽り行為だ。
ピタリついてくるので途中先に行かせようと思ったら行かず、その後もピタリとついてくる。
煽りエスカレーター行為ではないか。
いやどういう教育受けたらそんなんするんだよ。
どうしますこれ。
人間距離保持義務違反、いや妨害歩行罪だ。
あおりエスカレーターで著しい通勤の危険を生じさせたので5年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すしかない。
そもそもこのご時勢に距離を異様に詰めてくる奴が嫌いだ。
顕著なのは飲食店や喫茶店、ドラッグストアやコンビニ、スーパーマーケットのレジだ。
整列が要求され、あろうことかここに並んで待ってくださいと間隔を開ける表示が足元にあってもグイグイ詰めてくる奴らがこの世には存在する。
先日はクレジットカードの暗証番号操作時にめちゃくちゃ距離を詰めてくる奴がいたので「暗証番号いれたいんで離れてもらえますか?」とお願いしたところ
「は?なんで?」と譲らず一触即発となった。
正直、危険を感じることがある。そしてケンカをさけるためになぜか距離詰められている側のこちらが下手に丁寧に出なくてはいけない。
損な世の中だ。