会社の昼休みによくいく弁当屋で、いつものように唐揚げ弁当を購入すると女性店員に
「今日はこれもサービスです」と冷たいお茶をもらった。

最初なんのこっちゃ、と、サービスなんて珍しいなあの弁当屋なんて思っていたわけだが、よくよく考えてみればこれはなかなか恋愛的なイベントなのかもしれない。
 

ただ私の心は盛り上がりをみせなかった。


数年前には女性からサービスを受けるだけで自然とそわそわしてしまうときもあったはずだが、いまとなってはもはや何かされないと思い出すこともないイベントにお茶のサービスは成り果ててしまった。


それだけ年をとった。



先日キャバクラでついた女の子は18歳であり、「私は洋楽しか聴かないので邦楽は全然わかりません」という。

10代でそういうことを言う女はもう学会で公表してもいいレベルですべからくロクでもない女なので、きっとこの子もロクでもないに違いないと思ったら案の定クソみたいな女であった。

「洋楽は聴きますか?知ってるアーティストいますか」と尋ねてくるので
「エンターサンドマンなら知ってるよ。メタリカの。」
と答えると、リアルに不機嫌そうな顔で「えー知らない」と言った。

なので
「ウィアオフッネバネバラーン」
と口ずさむと
「だから知らないって!」
とめちゃくちゃ愛想悪く言われた。
なんやねん。

少しばかり腹が立ったのでやや大きめにハーーーッ、と深いため息をついたところ、客を不機嫌にさせてしまったことに気付いたのか、なんともバツの悪い表情をしていた。

それでもドリンクは飲ませろと言ってくるのだから夜の10代は強い。

この子は知るよしもないのだろう。
貴女がのんだ4杯分のドリンク代を、いまから15、6年前に握りしめて、当時は本当に少なかった浜松町のアメリカンプロレスショップで字幕のないECWの特番ビデオを購入し

その画面の中で入場するサンドマンをみながら入場曲のエンターザサンドマンを適当に口ずさんでいたことを。


いまはその時、その場で携帯電話さえあれば遠くの島国の音楽でさえ聴くことができてしまう。

そんな時代を駆け抜ける10代をめちゃくちゃに犯してやりたい。恥ずかしい体位でハメ撮りをしたい。

しかしながらそんな体位中に私は器用に写真なんか撮れるのだろうか。





会社の後輩が運送会社の女性社員と3対3での飲み会を開いてくれることになった。

相手はみんな30後半だが、運送会社勤務のくせにとても美人であり、先行して始めたグループラインでは、「じゃあ私当日は勝負下着で!」「酔ったら何するかわかんないんで先にごめんなさい」「二次会は大きめのホテルとって部屋飲みにしよう!」などととてつもなくエロい。

楽しみだ。

何より後輩は金持ちで、3LDKの別宅を都内に持っている。そこに連れ込みさえすればこれはもう楽勝だ。


この年で乱交できることを、心の底から嬉しく思う。