5、6年前の段階で日本の中学生の30人に1人が何らかの理由により不登校になっているということが明らかになっていたが

現在においてはそれが25人に1人へと変化しているというのだから驚きだ。

 

かつては理由など必要なく、「義務教育なんだからとにかく学校へ行け」というのが罷り通ってしまっている部分もあったが、昨今は価値観の多様化によりそうもいかなくなっている。

 

いつか学校に行かないという選択肢が当たり前の時代がくるのかもしれないと思うと、どこぞの馬鹿げたキッズyoutuberが「学校には行くな」と叫んでいたことを彷彿とさせ、なんだかシャクに感じてしまう。

 

思い返してみれば私の中学時代にも不登校の生徒はいた。

 

私は野球部に所属し、毎日汗水を垂らしながら練習していたわけだが、その不登校の人は1つ上の先輩で、たまにフラッと部活に来ては練習をしてそそくさと帰っていった。

 

体育会系故、「あの人は何者なんですか?」と訊くのも憚られたが、ある日先輩の一人が「あいつがなんなのか気になるだろ?」と話しかけてきた。

 

「あいつは幽霊部員なんだよ。野球部に所属してるけど滅多に来ない。なんでかっていうと学校にも来てないからね」

 

「学校にも?」

 

「不登校なんだよ」

 

へー。と思った。

 

想像している不登校とは違い、彼は特にストレスのようなものを感じさせなかったからだ。

 

半年近く経って、その幽霊部員先輩が練習にきたので思い切って話しかけてみた。

 

「なんで学校に来てないんですか?」

 

「だってつまんないじゃん」

 

「でも部活には顔を出すんですか?」

 

「野球好きだからね」

 

「毎日野球だけやりに来るのはどうですか?」

 

「いやいや、野球なんてたまにやるから面白いんだよ。毎日なんて無理無理」

 

 

そこに暗さは一切なかった。

 

あっけらかんとした態度に、私はかっこいいとすら思ってしまっていた。

 

 

実際彼はイジメ等とは無縁で、彼が登校した際は他の生徒と楽し気に会話していた。

 

いまになっても思うが、まあ犯罪さえ起こさなければそんな生き方でも良いと思う。

 

ただ自分がその親だったら・・・やっぱり嫌だなあ。

 

学校は行ってほしいなあ。高校までは出てほしいなあ。

 

 

この部分をどう説明するのか。

 

納得できる答えを、子供にプレッシャーを与えないように出さなければならない。

 

 

教育は大変だ。