今年の2月頃、勤めている会社を根幹から揺るがすような大不祥事が発覚した。

その詳細に関しては言及を避けるが、とにかくトップから末端まで社内がひっちゃかめっちゃか右往左往する大問題となった。

問題の当事者は懲戒解雇。役員以下上級職8名が減給。

また一部関係社員には謹慎処分が科せられた。


いままで対岸でしか聞いたことのないワードに、各所が大いに動揺した。



中心人物たちへの処分が社内で注目される中、その1人とされる大谷には連日の調査が行われていた。


すごく簡単にいえば大谷は事件のトリガーだった。

懲戒解雇者からの業務依頼を本来うけるべき大谷が、業務命令違反を承知の上で拒否。

要は大谷が拒否をしなければこの大問題は発生しなかったため、彼の責任は非常に大きいとされている。


そして大谷にくだされた処分は、謹慎+減給だった。


それを大谷は、昨日拒否した。


「協議の上で大谷さんは謹慎と減給になります」


「嫌です」




え?処分って拒否できるの?


いやシンプルにびっくりなんだけど。

減給と謹慎って嫌ですでなんとかなるの?



え、マジこれどうなんの。


ありとあらゆる作品が処分を受けたキャラクターは"受けた後"のストーリーが展開される。

池井戸潤のありとあらゆる作品がそうだったかのように。

あるいはなんとかそれを回避しようと奮闘する、"受ける前"のストーリーが。


え。喰らってから嫌ですっていけんのそれ???


色んな価値観が自分の中でひっくり返るのを感じた。


今日、大谷は普通に出勤し、普通に仕事をしていた。


いったい何が起きているのか。



事実は小説よりも奇なり。


このまま謹慎減給を逃げ切れるのか。


大谷から目が離せない。