昨日あまりにも唐突に訪れたそれに、インターネット上は騒然となった。
冨樫義博、Twitterに突如君臨。
日本中の誰もが知る、休載王であり漫画を描き続けるこたができない漫画家のTwitterに、誰もが驚いた。
当初、この信じられない事態に、アカウントは偽者によるなりすましでは?という疑惑が噴出し、大混乱となったわけだが、数時間後についにそのアカウントが本物の冨樫義博のものであることが確認され、一転して日本中が歓喜に包まれた。
冨樫義博はなんらかの漫画を現在描いていることをツイートで示唆した。
即ちそれは、こういうことだ。
HUNTER×HUNTERが帰ってくる。
×××××
恥ずかしながら私はHUNTER×HUNTERを24歳の時まで読んだことがなかった。
HUNTER×HUNTERどころか、幽☆遊☆白書も読んだことのない私にとって、冨樫義博はとにかく休載をする人でしかなかった。
だが、当時どハマりしていた秋葉原のガールズバーの店員であるユウちゃんが、『私HUNTER×HUNTERのキルアが初恋だから』と言ったのがきっかけとなった。
「ねえユウちゃん。僕HUNTER×HUNTER読んだことないんだよ。そんなに面白いの?」
『え?読んだことないの?』
「うん。別に理由はないけど読んだことがないんだ」
『絶対読みなよ。人生変わるよ』
ただユウちゃんを落としたいだけだった。
キルアやらネフェルピトーやら全く何言っているのかわからなかったが、とにかくユウちゃんはイキイキとHUNTER×HUNTERについて喋るので、私は彼女の気をひくために読んでみることにした。
そしてアッという間にHUNTER×HUNTERにハマった。面白すぎる。
ユウちゃんとはどうにもならなかった。
AV女優の瑠川リナに似た彼女は、とにかくかわいく透明感があり、尚且つキャピキャピもしていなかったため、私のような女性馴れをしていない男にはドンピシャだった。
ユウちゃんとは交換日記までやったことがある。
色々な人に「いや交換日記は稀有なやり口だな」と言われたし、「交換日記をやるってことは相手もそれなりに気があるってことなんじゃないか?」とも言われ、私は大いに勘違いをした。
ある日の日記に私は
「恋という字を、辞書で引いたぞ。ユウちゃんの名前、そこに書いておいたゾ☆」
という身の毛もよだつレベルの悍ましい一文を記載したところ、返信ではそれをスルーされ、その一文になぜか黄色の蛍光マーカーでハイライトされていたことを覚えている。
彼女は現在、どこで何をしているのだろうか。
とにかく働きたくない、誰ともコミュニケーションもとりたくないと言い続けた彼女は最後に『やっと私でも続けられそうな仕事をみつけたんだよ』と言っていた。
それがなんの仕事なのかはわからないが、本音でいまもその仕事を続けながら、私の知らないどこかの誰かと、幸せな家庭を築いていればいいなと思っている。
いまでこそガールズバーなんかに大金を費やしてしまった日々を愚かしく思うが、当時はとにかく夢中だった。
同時に、そんな不毛な日々を懐かしく感じ、また、良い思い出であったなあと思う。
また会いたい、なんて贅沢なことは言うつもりはない。
でもたまに私の夢の中に現れて、私の頬にキスをしてくれ。
その時私は、キミに静かに言うよ。
俺らキルアなんかより、ナックルのほうが全然好きだ、と。
冨樫義博、Twitterに突如君臨。
日本中の誰もが知る、休載王であり漫画を描き続けるこたができない漫画家のTwitterに、誰もが驚いた。
当初、この信じられない事態に、アカウントは偽者によるなりすましでは?という疑惑が噴出し、大混乱となったわけだが、数時間後についにそのアカウントが本物の冨樫義博のものであることが確認され、一転して日本中が歓喜に包まれた。
冨樫義博はなんらかの漫画を現在描いていることをツイートで示唆した。
即ちそれは、こういうことだ。
HUNTER×HUNTERが帰ってくる。
×××××
恥ずかしながら私はHUNTER×HUNTERを24歳の時まで読んだことがなかった。
HUNTER×HUNTERどころか、幽☆遊☆白書も読んだことのない私にとって、冨樫義博はとにかく休載をする人でしかなかった。
だが、当時どハマりしていた秋葉原のガールズバーの店員であるユウちゃんが、『私HUNTER×HUNTERのキルアが初恋だから』と言ったのがきっかけとなった。
「ねえユウちゃん。僕HUNTER×HUNTER読んだことないんだよ。そんなに面白いの?」
『え?読んだことないの?』
「うん。別に理由はないけど読んだことがないんだ」
『絶対読みなよ。人生変わるよ』
ただユウちゃんを落としたいだけだった。
キルアやらネフェルピトーやら全く何言っているのかわからなかったが、とにかくユウちゃんはイキイキとHUNTER×HUNTERについて喋るので、私は彼女の気をひくために読んでみることにした。
そしてアッという間にHUNTER×HUNTERにハマった。面白すぎる。
ユウちゃんとはどうにもならなかった。
AV女優の瑠川リナに似た彼女は、とにかくかわいく透明感があり、尚且つキャピキャピもしていなかったため、私のような女性馴れをしていない男にはドンピシャだった。
ユウちゃんとは交換日記までやったことがある。
色々な人に「いや交換日記は稀有なやり口だな」と言われたし、「交換日記をやるってことは相手もそれなりに気があるってことなんじゃないか?」とも言われ、私は大いに勘違いをした。
ある日の日記に私は
「恋という字を、辞書で引いたぞ。ユウちゃんの名前、そこに書いておいたゾ☆」
という身の毛もよだつレベルの悍ましい一文を記載したところ、返信ではそれをスルーされ、その一文になぜか黄色の蛍光マーカーでハイライトされていたことを覚えている。
彼女は現在、どこで何をしているのだろうか。
とにかく働きたくない、誰ともコミュニケーションもとりたくないと言い続けた彼女は最後に『やっと私でも続けられそうな仕事をみつけたんだよ』と言っていた。
それがなんの仕事なのかはわからないが、本音でいまもその仕事を続けながら、私の知らないどこかの誰かと、幸せな家庭を築いていればいいなと思っている。
いまでこそガールズバーなんかに大金を費やしてしまった日々を愚かしく思うが、当時はとにかく夢中だった。
同時に、そんな不毛な日々を懐かしく感じ、また、良い思い出であったなあと思う。
また会いたい、なんて贅沢なことは言うつもりはない。
でもたまに私の夢の中に現れて、私の頬にキスをしてくれ。
その時私は、キミに静かに言うよ。
俺らキルアなんかより、ナックルのほうが全然好きだ、と。